目的
- 検査の目的で薬液を注入する
- 薬の効果を速める
注意点 留意点
- 薬効は速く現れるが、作用時間は短い
- 中毒や血液凝固、ショックなどの危険があるので静脈注射は医師が行い、看護師は介助する
- 無菌操作で行う
- 注射部位は通常、前腕正中皮静脈に行われるが、尺側皮静脈、橈骨皮静脈にも行われる。頚静脈や足背静脈にも行うが、静脈内注射が不可能な場合は静脈切開を行う
- 薬液はゆっくり注入し、薬液が血管外に漏れたときは発赤、腫脹、内出血、静脈痛などの観察を十分に行い、医師に報告する
- 一般状態、悪寒、悪心、頭痛などの観察を行う
手順 手技 方法
- 注射箋にある患者氏名とリストバンドネーム、あるいは本人に名乗ってもらい患者を確認する
- 注射箋の患者氏名、薬剤名、注射器内の薬剤名を確認する
- 患者に説明する
- 注射部位は通常、前腕正中皮静脈とする
- 肘部の下にビニールシーツおよび処置用シーツを敷き、肘枕を置き、腕をのせる
- 駆血帯を肘関節より上部に使用できるように置く
- 薬液の入った注射器を医師に渡す
- 医師が注射器内の空気を出している間に注射部位を確かめる
- 駆血帯を肘関節の上部で締め、患者に母指を中にして手を握るよう説明する
- 注射部位をアルコール綿で消毒する
- 医師が静脈内に針を刺し、血液の逆流を確かめたら静かに駆血帯を緩める
- 患者の手は開いてもらう
- 薬液注入後、医師はアルコール綿を注射部位に当て、針を抜き、圧迫止血を行う
- 注射針はリキャップせず膿盆に入れる
- 肘枕、駆血帯、ビニールシーツおよび処置用シーツを取り除き、止血したら、アルコール綿を除く
- 患者の寝衣の袖を下げ、掛け物を元通りにして安楽な体位にする
- 一般状態を確認する
翼状針(※血管が細くて入りにくい患者には翼状針を用いる)
- 輸液セットを開き、輸液びんに接続して、点滴スタンドに掛ける
- 輸液セットの先端に翼状針を連結し、しっかりと固定する
- 点滴管に薬液を1/3~1/2までためてから、翼状針の針先まで薬液を満たし、空気を抜いてクレンメで止める
- 医師が翼状針を血管に刺入したら固定する
- 刺入部分を固定する
- 翼状針を止める
- 針の前後移動を防ぐ
- ビニール管にゆるみをもたせて固定する
- その他は点滴静脈内注射に準じる