看護目標
- 水分中毒症状を早期に認識できる
- 多量の飲水行動をほかの肯定的な行動に変えることができる
- 幻聴や妄想による不安、焦燥について言語化できる
- 水制限の必要性、水中毒の危険性について理解できる
- 水分制限によるストレスや不安、焦燥などの感情を言語的に表現できる
- 活動性を高めることができる
- 家族は水中毒の症状原因と症状、危険性について説明を受け、不安を軽減することができる
- 家族は積極的に患者との面会、外泊の受け入れができる
症状
多飲水行動が見られ、頻尿、多尿、食欲不振、悪心、嘔吐、頭痛、全身倦怠感、浮腫、意識障害、痙攣などを起こす
- 尿失禁、夜尿、食欲不振、悪心、嘔吐、ふらつき、筋痙攣などを示し、せん妄、傾眠、昏睡を呈す
- 低ナトリウム血症、低浸透血症が認められる
- 脳浮腫、心不全、肺水腫などを合併し、突然死を来たすこともある
- 意識障害や痙攣発作を呈しても、自然排尿や尿失禁、適正な輸液により急速な経過で回復に向かうが、時に意識障害から死に至ることもある
- 一度水中毒を発症すると再発することが多い
検査・診断
血液検査(CK、CPR、ALD、LDH、ミオグロビン値の上昇)
治療
多飲水行動が認められたときは水中毒発症後の再発を防ぐため、集団精神療法を行い、体重の日内変動に基づく水分制限や低ナトリウム血症の補正などを行う。