目的
術前オリエンテーションは手術を受ける患者・家族に対して必要な正しい情報・手術の経過・予定を伝えることにより、手術に対する心構えや準備・術後回復のための事前の準備、不安の軽減のために行われる。
オリエンテーションの実際
手術に関すること
手術日時、開始時間、麻酔の種類、輸血について
手術の準備
手術までの予定・検査について日を追って内容を説明する(食事、絶飲食、前与薬について。他、指輪、時計の除去に関してなど)
手術前に計画的な術前訓練を行う
無気肺などの術後肺合併症のための呼吸訓練を行う
胸式・腹式呼吸、禁煙指導、床上排泄訓練など
術後について
疼痛、体動制限、創部の状態、チューブ類など創や患者に装着するもの、体位変換、排泄、食事、清潔などの予定されていること
家族について
面会、当日の待期の可否や場所、手術所要時間、帰室時間の目安など
オリエンテーション時の留意点と注意点
- 患者の背景や身体的・心理的状況を十分理解し、患者との信頼関係、コミュニケーションを良好に保ち、不安や疑問の表出をしやすくする
- 個別に合わせて患者の理解できる言葉で具体的に話す
- オリエンテーション後の患者の反応・言動の観察を行う