何を隠そう僕の嫁は鬼嫁だ。
子供が2人いるが、常にキレている。
朝もキレているし、夜もキレている。
怒号が鳴り響く家で僕はひっそりと暮らしている。
良い子育てとか教育とか、嫁がいる時点で難しいだろうなぁ、と思う。
妻は高卒だし、それも偏差値のやたら低い高校卒だ。
偏差値で人を格付けするのも嫌だが、実際に偏差値50以上ぐらいの大学に行った人はそれ以上のレベルの大学に行った人とほとんど変わらないパフォーマンスを仕事で出すという統計が海外の研究で明らかになっている。
僕はギリ50以上の大学に行ったので、レベルは高い方。
嫁は低いままだ。
最初はこの妻の「怒る教育」が時代にそぐわないのと、単に子供が怒鳴られているのを聴いていて不快な気分になったので、妻を変えたいと思っていたが、やめた。
人を変えようとすることほどストレスの原因になることはないからだ。
じゃぁ、どうすればいいか。
要は妻のこの怒りはずっと変わらない。
だとすればその怒りを止めようとしたり、逃げようとしたりせず、その怒りをなにかに活用出来ないかと考えたのである。
そこでベネフィットファインディングをしてみた。
つまり、この怒りを感じることで何か自分に有益なことはないかと考えたのだ。
そこでひらめいたのは
妻はコミュニケーション能力や社会適応能力あげるための超優秀な練習台であるということ。
僕の仕事は看護師で、まわりは女性ばかり。
仕事の内容上、精神的に不安定な女性職員も多い。
理由は夜勤や日々の過酷な仕事内容(命を預かること)、人助けの職業であること。
看護師にHSPの人が多いと言われている。これはおそらく敏感で精神的に参りやすい人たちほど人助けをしたいと思う心理が働くからだと考えられる。
海外の研究では実際に弱っている人ほど人助けをする。
そして、人助けをすることによってメンタルも回復するらしい。
つまり、メンタルが落ち込んでいる人はボランティアをしろ!ということだ。
話はそれたが、つまり、私は情緒不安定な女性たちといつも仕事をしているわけだ。
妻はそれらの女性がいる環境で生き抜いていくための訓練を僕に提供してくれている。
そう考えるわけだ。
SEKIROというゲームの中にゾンビ侍という人物が存在する。
刀で切っても切っても死ななくて、何度も蘇って主人公の剣術の練習台になってくれるキャラだ。
妻はまさにコレ。
相手がキレようが無視しようが、理不尽なことを突きつけてこようが、平常心を保ち、冷静な対応を心がける。
毎日が100本ノックだ。
自分が毎日成長できる環境を家に整えているなんて、最強コスパのトレーニングジムだ。
天は私に「何事にも動じない心を持て」と行って私にこの鬼嫁を授けたのだろう。
私の妻が怒りを持たず、穏やかな嫁だったとしたら、何も成長しない、何もできない夫になっていただろう。
考えただけでも恐ろしい。
私が妻のどんな行動にも動じず、平常心を保てたのであれば、その時の私のレベルは天井(LV100)だということだ。
その時がきた時はじめて妻は穏やかになり、私の世界は平和を取り戻すのだろう。
ストレスから逃げるな。ストレスを利用しろ。
これが現代を生きる全ての者が持つべきマインドセットだ。
看護師という仕事は不穏な女性スタッフをなだめ落ち着かせることも大事だが、それ以上に大事なことがある。
それはそういうヒステリックな女性たちのその感情に翻弄されず、自分は自分と割り切って淡々と仕事を積み上げていく冷静さだ。
看護師は就職は簡単だが続けるのが難しい職業。
仕事を続けるカギを握っているのは自分自身のメンタルの安定だ。
仕事を辞める人のほとんどの理由はうつ病などの精神的な不調だ。
出世、昇格は2の次3の次、まずはコツコツ淡々と続けること、そこにフォーカスして行こうではないか。
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