産痛とは
産痛とは分娩時の子宮収縮、軟産道開大、骨盤癖や骨盤底の圧迫、
会陰の伸展などによって生じる痛みのことである。
産痛の原因
- 子宮頸部の開大と伸展
- 子宮収縮
- 膣と会陰部の伸展
- 骨格筋けいれん
- 膀胱・直腸の伸展と圧迫
- 子宮を支持する靭帯の伸展
産痛の伝達機序と神経支配
フランケンホイゼル神経叢
子宮頸部の後ろ側で、内子宮口付近の神経叢である。
分娩第一期:子宮体筋の子宮収縮による痛みを伝導している。
陰部神経叢
仙骨神経叢から出ている脊髄神経であり、全会陰部と膣下部1/3を支配している。
分娩進行にともなう産痛の変化
分娩第一期の痛み
子宮上部の平滑筋が収縮して子宮頸管の開大・子宮下部の拡張が起きることで、
皮膚や腰部、仙骨が刺激される
分娩第二期の痛み
子宮頸管が最大に開大したことによって、子宮収縮や子宮頸管の伸展による痛みの程度はやや軽くなる。
しかし、子宮体の下部を広げる痛みは残ったままになる。
妊娠第一期にみられた痛みに加え、児頭の下降にともなう会陰や産痛の伸展による痛みが生じる。
とくに会陰に感じる灼熱感がすごい。