ゴードン看護過程攻略法:自己知覚-自己概念パターンの評価ポイント
看護学生の皆さん、今回はゴードン看護過程の「自己知覚-自己概念パターン」を効果的に評価するためのポイントをご紹介します。これを参考にして、質の高い看護計画を立てるためのスキルを磨いてください。
1. 基本情報の収集
個人の情報収集項目
外観、姿勢
- 身だしなみ:患者の身だしなみや整容状況を観察します。
- 表情:患者の表情から感情を読み取ります。
- 会話状況:会話の流暢さや内容を観察します。
- 身体の動き:身体の動きや姿勢を観察します。
気分の観察
- 感情、表現、視線、声、話し方:感情の表現方法や視線、声、話し方を観察します。
感情状態
- 病気になる前の思い・感情:患者が病気になる前の感情や思いを確認します。
- 疾病、治療による現在の思いや感情:現在の思いや感情を確認します。
- 今後に対する思い:将来に対する感情を把握します。
- 怒り、絶望感:怒りや絶望感の有無を確認します。
- 自分についての満足感:自己満足度を確認します。
能力と自己尊重の知覚
- 自分の長所と短所:自己評価を確認します。
- 自分自身のことをどう思っているか:自己イメージを把握します。
- 身体機能の変化:身体機能の変化による問題を確認します。
- 家族が考えている患者の病気や身体の変化:家族の認識を収集します。
ボディイメージ
- 自分の容姿・外見の変化:病気による容姿や外見の変化に対する認識を把握します。
- 心身障害の人を見てどのように思うか:他者の障害に対する感情を確認します。
アイデンティティ(自己同一性)
- 自分の性格:自己評価を確認します。
- 家族が思っている患者の性格:家族の認識を収集します。
- 理想的な自分:理想的な自己像を把握します。
- 病気や身体の変化について:病気や身体の変化に対する感情を把握します。
2. 家族の情報収集項目
家族のイメージ、地域における地位
- 地域の委員などの役割の有無:地域での役割や地位を把握します。
- 家族が考える理想的な家族について:家族の理想像を確認します。
- 現在の家族について:家族の現状を把握します。
家族メンバーの観察
- 外観、姿勢、身だしなみ、表情、会話状況、身体の動き:家族メンバーの外観や態度を観察します。
気分の観察
- 感情、表現の仕方、視線、声、話し方:感情の表現方法や視線、声、話し方を観察します。
3. 自己知覚と自己概念の評価
患者の感情状態、自分自身に対する価値、能力の知覚
- 恐怖・不安状態について:恐怖や不安の原因を分析し、疾病や治療に伴う影響か、その他の要因(気質や環境の変化)かを判別します。
- 絶望感や無気力について:絶望や無力感の原因を分析し、疾病や治療に伴う影響か、その他の要因を判別します。
- 自己価値・自己能力の過少評価について:自己否定の原因を分析し、疾病や治療による自己価値や能力の変化を評価します。
ボディイメージの変容について
- 自分の容姿・外見に対する知覚の評価:容姿や外見に対する患者の認識を評価し、その原因を分析します。
- 疾病や治療による影響か、その他の要因かを判別:影響要因を特定します。
アイデンティティ(自己同一性)の混乱について
- 性格、理想的な自分に対する評価:自己評価を確認し、課題達成や自己コントロールの問題点を分析します。
- 疾病や治療の影響か、その他の要因かを判別:影響要因を特定します。
これらのポイントを押さえて、自己知覚-自己概念パターンを効果的に評価し、質の高い看護計画を立てましょう。看護学生の皆さんが、患者の自己概念に対する理解を深め、より良い看護を提供できることを願っています。