価値観と信念のパターン攻略法:看護学生のためのガイド
看護学生の皆さん、今回はゴードン看護過程の「価値-信念パターン」を効果的に評価するためのコツをお伝えします。これらのポイントを押さえて、患者の価値観や信念を理解し、質の高い看護を提供するためのサポートを行いましょう。
1. 基本情報の収集
個人の情報収集項目
宗教実践
- 宗教に関する物の置き場:患者が宗教に関連する物をどこに置いているか確認します。
- 宗教関係者の訪問状況:宗教関係者が訪問しているか、その頻度を把握します。
- 宗教習慣:患者が日常的に行っている宗教的な習慣を確認します。
患者の行動と気分
- 感情状態:怒り、不信、絶望感、無気力、抑うつ、不安などの感情を観察し、記録します。
価値・目標・信念
- 望む生き方:患者が望む生き方ができているかどうかを評価します。
- 人生で一番大切なもの:患者にとって人生で最も大切なものを特定します。
- 達成したいこと:患者が人生で達成したい目標を確認します。
- 意思決定に影響を与えるもの:患者の意思決定に最も影響を与える要因を把握します。
- 生きる力の源:患者にとって希望や生きる力の源になっているものを確認します。
- 入院中に大切なこと:患者が入院期間中に大切にしていることを特定します。
宗教的・精神的信念
- 持っている宗教:患者が信仰している宗教を把握します。
- 宗教の意義・重要性:その宗教の意義や重要性を患者に尋ねます。
- 入院中の生活習慣や規律:病気の間に必ず行う生活習慣や規律があるか、その内容を確認します。
- 宗教以外の大切なものや信念:宗教以外で大切にしているものや信念について把握します。
- その意義及び重要性:その大切なものや信念の意義及び重要性を評価します。
2. 家族の情報収集項目
家族の価値観と信念の共有
- 価値や信念の共有:家族内で価値や信念が共有されているか確認します。
- 価値や信念の問題:家族内で価値や信念に関する問題があるかを把握します。
3. 価値観と信念の評価
健康に関連した価値観や信念の分析
- 意思決定の基礎:健康に関連した事柄の決定や日常行動の基礎となる患者の価値観、信念、信仰を分析します。
意思決定および行動変容の原因分析
- 重要要因の判断:患者の疾病以前からの重要要因を判断し、疾病や治療に関係ないその他の要因(本来の気質、環境)を判別します。
価値・目標・信条・宗教・信念の評価
- 問題認識の理由:患者が問題を認識している場合、その理由を分析します。
- 家族の受けとめ:患者の宗教や信念、それ以外の大切なものが家族に受けとめられているか確認し、受けとめられていない場合、その影響因子を判断します。
- 生活習慣の阻害因子:患者の価値や信条による生活習慣が入院や治療で阻害される因子を判断します。
これらのポイントを押さえて、価値-信念パターンを効果的に評価し、患者の価値観や信念を尊重しながら質の高い看護を提供しましょう。看護学生の皆さんが、患者の価値観や信念を理解し、適切なサポートを行えることを願っています。