フォーカスチャーティングとは?
フォーカスチャーティングは、ミネソタ州ミネアポリスのエーテル病院で、SOAP方式の記録システムの不便さや時間的コストに問題意識を持ったスーザン・ランピーを中心としたチームによって開発された患者中心の記録方式である。このシステムは、患者の関心事や中心課題に焦点を当て、正確かつ簡潔に記録することを目指している。
フォーカスチャーティングの構成要素
- フォーカス (Focus)
- アセスメントと同様に、患者の情報を伝える重要な役割を果たす。
- 患者の現在の関心や行動、状態、治療における重要な出来事を記録する。
- 例: 母同伴による入院、単独外泊、社会復帰に向けての転入、自殺念慮、廊下で転倒したような音を聞く、被害妄想による他患への暴言、主治医の治療に対する不信感、絵画療法への能動的参加など。
- データ (Data)
- 偶発的、突発的な出来事について観察した主観的、客観的情報を記録する。
- 事実に基づいた情報を記載する。
- 例: 「D:廊下で違和感のある物音がしたため、ナースステーションの外に出ると、〇〇氏が冷蔵庫の横に座っている」
- アクション (Action)
- フォーカスおよびデータに基づいて実際に行った援助・働きかけを記録する。
- 過去、現在、未来の援助活動や計画を含む。
- 例: 「A
/P 明日の夕方まで病状観察し、状態によっては計画立案に移行する。」
- レスポンス (Response)
- 看護・医学行為に対する患者の評価や看護効果による行動変容を記録する。
- 例: 「R: 大丈夫,痛くも何ともないよ」
フォーカスチャーティングの利点と欠点
利点
- 柔軟性があり、看護職以外の職種でも使用可能。
- 経過記録とアセスメントが分けられているため、患者の問題点や特定の情報を容易に探し出せる。
- スタッフ間のコミュニケーションが促進される。
- 患者の関わりと看護行為が見える記録であるため、患者の反応と結果が明確になる。
- 突発的な事態や課題も記録できる。
- 患者の良い面にも注目して記録できる。
欠点
- 看護師がどのような考えで看護行為を行ったのかがわかりにくい。
- アセスメント能力が必要である。
- 記録方法を変更する施設では、アセスメントとアクションで困惑することがある。
- フローシートやチェックリストが多くなる可能性がある。
- 患者の反応や看護行為の具体性を怠ると経時的記録になりやすい。
- 状態の変化が少ない場合、フォーカスを特定しにくい。
まとめ
以上のようなフォーカスチャーティングの特性を理解し、実践に役立ててください。もし、課題に悩んだら、看護学生 宿題代行サービスがオススメです。ぜひ、LINEからお問い合わせください。看護学生の皆さんの学業をサポートいたします。