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【看護師・看護学生向け】子どもの呼吸困難への対応方法を完全解説!

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はじめに

こんにちは。今回は看護の現場で本当によく遭遇する「子どもの呼吸困難」について、誰にでもわかりやすく解説していきたいと思います。特に新人看護師さんやこれから看護師になる学生さんに向けて、実践で使える知識をお伝えしていきます。

呼吸困難ってどんな状態?

まず最初に、呼吸困難とはどんな状態なのか、簡単に説明していきましょう。呼吸困難というのは、息をするのが苦しくなっている状態のことです。例えば、階段を一気に上ったときのような息苦しさを想像してみてください。でも、子どもの場合は安静にしているのに、そんな息苦しさを感じている状態なのです。

子どもは大人と違って、気道が細くて弱いため、ちょっとした原因でも呼吸が苦しくなりやすいという特徴があります。そのため、私たち医療者は特に注意して観察する必要があるんです。

呼吸困難の原因って何?

子どもの呼吸困難には、いろいろな原因があります。よく見られるのは以下のような原因です:

まず一番多いのが風邪による気道の炎症です。のどや気管支が腫れて狭くなることで、息が苦しくなります。次によく見られるのが喘息発作です。これは気管支が狭くなって、ゼーゼーやヒューヒューという音を出しながら呼吸が苦しくなる状態です。

また、誤嚥(ごえん)、つまり食べ物や飲み物が気道に入ってしまうことも原因になります。特に赤ちゃんは、ミルクを飲むときに誤嚥しやすいので注意が必要です。

どうやって呼吸困難を見分けるの?

呼吸困難のサインを見分けることは、とても大切な技術です。以下のようなポイントを見ていきましょう:

まず見るべきは呼吸数です。年齢によって正常値が違うので覚えておきましょう。新生児なら1分間に30-60回、乳児なら30-50回、幼児なら20-30回が正常です。これより多いときは要注意です。

次に見るのは呼吸の仕方です。呼吸が苦しいと、肋骨の間がへこんだり(陥没呼吸)、鼻の穴が大きく開いたり(鼻翼呼吸)します。これらは重要なサインなので、必ずチェックしましょう。

また、顔色も大切な観察ポイントです。唇や爪が青っぽくなっている(チアノーゼ)場合は、体に十分な酸素が行き渡っていない可能性があります。

呼吸困難への具体的な対応方法

呼吸困難を発見したら、まずは落ち着いて以下のような対応をしていきましょう:

第一に体位の調整です。子どもが楽に呼吸できる姿勢を取らせます。一般的には上半身を30-60度起こした姿勢(セミファーラー位)が良いとされています。でも、子どもが一番楽だと感じる姿勢があれば、それを優先しましょう。

環境を整えることの重要性

環境を整えることは、呼吸困難の改善に大きく影響します。部屋の温度は18-20度、湿度は50-60%くらいに保つのが理想的です。これは、暖かすぎず寒すぎない、そして乾燥しすぎない環境が呼吸を楽にするからです。

加湿器を使うときは、毎日水を取り替えて、週に1回は消毒することを忘れないでください。カビや雑菌が繁殖すると、かえって呼吸を悪くしてしまう可能性があります。

また、タバコの煙やホコリ、強い香りのある物は必ず避けるようにしましょう。これらは気道を刺激して、呼吸をより苦しくする原因となります。

酸素投与について

酸素投与が必要な場合は、医師の指示に従って正しく実施することが大切です。子どもの場合、大人用の酸素マスクは合わないので、必ず小児用のものを使用します。

経鼻カニューレを使う場合は、チューブが耳にあたって痛くならないよう、やわらかいテープなどでしっかり固定します。また、鼻の中が痛くならないよう、定期的にカニューレの位置を少しずつ動かすことも大切です。

酸素を投与するときは、必ずSpO2(血中酸素飽和度)をモニタリングします。一般的には95%以上を目標にしますが、医師の指示する値を守りましょう。

吸入について

吸入は呼吸困難の改善に効果的な治療法です。でも、子どもに吸入をしてもらうのは意外と難しいものです。まずは子どもの年齢に合わせた説明をすることが大切です。

例えば、幼児には「お薬の煙さんがお腹の中のバイキンさんをやっつけてくれるよ」というような、わかりやすい説明をします。吸入を怖がる子どもには、お気に入りのおもちゃと一緒に吸入させるなど、工夫をすることも効果的です。

吸入器具は使用後に必ず洗浄して、よく乾燥させることが大切です。特にネブライザーの部品は清潔に保つように気をつけましょう。

家族への指導のポイント

子どもの呼吸困難は、家族にとってもとても不安な症状です。だからこそ、家族が自信を持ってケアできるよう、丁寧に指導することが大切です。

まず、呼吸困難のサインに早く気づけるよう、具体的な症状を説明します。例えば「普段より呼吸が速くなる」「肩で息をする」「顔色が悪くなる」といった、目で見てわかるサインを伝えましょう。

そして、それぞれのサインが出たときの対応方法も具体的に説明します。例えば、軽い症状なら「上半身を起こして楽な姿勢を取らせる」「窓を開けて新鮮な空気を入れる」といった対応を、重い症状なら「すぐに病院を受診する」という判断基準を示します。

緊急時の対応

呼吸困難が悪化したときのために、緊急時の連絡先や受診する病院をあらかじめ決めておくことが重要です。救急外来を受診する際に必要な情報(いつから症状があるか、普段使っている薬は何かなど)もメモしておくと安心です。

また、夜間や休日の受診先も確認しておくことをお勧めします。呼吸困難は夜間に悪化することが多いので、その時になって慌てないよう、準備しておくことが大切です。

まとめ

子どもの呼吸困難は、決して軽く考えてはいけない症状です。でも、正しい知識を持って適切に対応すれば、子どもの苦しさを和らげることができます

私たち医療者は、子どもの呼吸を楽にするためのケアと、家族への支援を行うことが大切な役割です。この記事で学んだことを、ぜひ日々の看護実践に活かしてください。

そして最後に、わからないことがあれば、必ず先輩看護師や医師に相談することを忘れないでください。子どもの命を守るため、チーム医療の一員として、しっかりとした知識と技術を身につけていきましょう。

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