はじめに
こんにちは。今日は、看護師として働いている人と、これから看護師を目指して勉強している看護学生さんの違いについて、できるだけ分かりやすく、詳しく説明していきたいと思います。実は、同じ医療の世界にいても、看護師と看護学生では、やっていることや求められることがとても違うんです。この記事を読むことで、「あぁ、そうなんだ!」と分かることがたくさんあると思います。これから医療の道を目指す方も、すでに看護学生として頑張っている方も、そして看護師として働いている方も、最後まで読んでいただければ、きっと新しい発見があるはずです。
看護師の実際の仕事内容
まず、看護師さんの仕事について詳しく見ていきましょう。看護師は、医療の現場で患者さんの命を支える、とても重要な仕事をしています。毎日の仕事は、朝の申し送りから始まります。夜勤の看護師さんから、担当する患者さんの状態について詳しい情報を受け取ります。その後、患者さん一人一人の部屋を回って、体温や血圧、脈拍などを測ります。これを「バイタルチェック」と呼びます。
日中は本当に忙しく、様々な仕事をこなしていきます。例えば、医師の指示に従ってお薬を準備したり、点滴の管理をしたり、患者さんのお食事やお手洗いのお手伝いをしたりします。特に大切なのは、患者さんの体調の変化を見逃さないことです。少しでも具合が悪そうだと感じたら、すぐに対応できるように、常に注意を払っています。
また、夜勤も看護師の大切な仕事です。夜間は医師が常駐していない病院も多いため、夜勤の看護師は、より大きな責任を持って患者さんを見守ります。急な発熱や痛みの訴え、不安を感じている患者さんへの対応など、様々な場面で適切な判断が求められます。
看護学生の一日
一方、看護学生さんの日常は、主に学校での勉強が中心です。朝は早くから始まる講義に出席し、午後は実習室で基本的な看護技術の練習をします。看護の勉強は、座学だけでなく、実践的な技術もたくさん学ばなければなりません。例えば、血圧の測り方、注射の打ち方、患者さんの体の拭き方など、基本的なことから順番に練習していきます。
実習室での練習は、人形を使って行います。最初は緊張して、なかなか上手くできないかもしれません。でも、何度も繰り返し練習することで、少しずつ上手くなっていきます。先生方も、一つ一つの動作を丁寧に指導してくれます。
経験と責任の大きな違い
看護師と看護学生の一番大きな違いは、経験と責任の重さです。看護師は、自分の判断で患者さんのケアを行い、その結果に責任を持ちます。例えば、患者さんの容態が急に悪化した場合、その場で適切な判断を下し、必要な処置を行わなければなりません。間違った判断は許されません。なぜなら、それが患者さんの命に関わる可能性があるからです。
夜勤帯では特に責任が重くなります。医師が近くにいない場合も多いので、看護師は自分の知識と経験を総動員して、適切な対応を取る必要があります。例えば、患者さんが急に熱を出した場合、その原因を考え、必要な処置を行い、場合によっては医師に連絡するかどうかの判断も求められます。
一方、看護学生は学びの途中なので、まだそこまでの責任は求められません。実習中は常に指導者がついており、分からないことがあればすぐに質問できます。また、難しい判断が必要な場合は、必ず指導者に相談してから行動します。これは当たり前のことで、むしろそうすることで、安全に、そして確実に学んでいけるのです。
求められる知識とスキルの違い
看護師には、本当に幅広い知識とスキルが必要です。病気の知識、薬の知識、検査の知識、そして医療機器の使い方まで、たくさんのことを理解していなければなりません。さらに、その知識を実際の場面で使えるようになっていることが大切です。
例えば、患者さんの症状から、どんな病気の可能性があるのか考えたり、投与する薬の副作用に注意を払ったり、医療機器のアラームが鳴った時に適切に対応したりと、様々な場面で専門的な判断が求められます。また、緊急時の対応も重要で、心肺停止の患者さんが出た場合など、すぐに適切な処置ができなければなりません。
看護学生は、そういった知識やスキルを一つずつ学んでいく段階です。まずは基礎的な医学の知識を身につけ、基本的な看護技術を練習していきます。学校の授業では、人体の構造や働き、病気の仕組み、基本的な看護技術などを学びます。実習では、学校で学んだことを実際の現場で確認しながら、少しずつ実践的な力をつけていきます。
コミュニケーション能力の違い
看護の仕事で大切なのは、技術や知識だけではありません。患者さんやご家族との関わり方、医師や他の医療スタッフとの連携など、コミュニケーション能力も非常に重要です。
看護師は、様々な状況で適切なコミュニケーションを取ることができます。例えば、不安を抱えている患者さんの話をじっくり聞いたり、ご家族に病状の説明をしたり、医師に患者さんの状態を報告したりします。時には、怒っている患者さんやご家族への対応も必要です。このような場面でも、冷静に、そして適切に対応できる能力が求められます。
看護学生は、まだそこまでの経験がないので、患者さんとの関わり方に戸惑うことも多いでしょう。実習中は、「どう話しかけたらいいのだろう」「何を聞いていいのだろう」と悩むことがたくさんあります。でも、これは当たり前のことです。実習を重ねながら、少しずつ患者さんとの関わり方を学んでいけばいいのです。
ストレス管理の違い
医療の現場には、様々なストレスがあります。看護師は、そのストレスと上手く付き合っていく方法を身につけています。長時間労働や夜勤のある生活リズム、急変時の緊張感、死に直面する場面など、精神的にも体力的にもきついことがたくさんあります。でも、経験を重ねることで、そういったストレスへの対処法を見つけていきます。
例えば、休憩時間はしっかり取る、趣味の時間を作る、同僚と話をして気持ちを共有するなど、自分なりのストレス解消法を持っています。また、仕事とプライベートの切り替えもうまくできるようになっています。
看護学生の場合は、主に勉強や実習に関するストレスを感じることが多いでしょう。テストや課題の準備、実習での緊張感、うまくいかないことへの不安など、様々なプレッシャーがあります。これらも、経験を重ねながら、少しずつ対処法を見つけていけばいいのです。
おわりに
看護師と看護学生、それぞれの立場で求められることは大きく違います。でも、どちらも医療に携わる大切な存在です。看護学生の皆さんは、今は一つずつ着実に学んでいけばいいのです。そして、将来看護師として働くようになったら、その時はその時で、また新しいことを学んでいけばいいのです。
大切なのは、どちらの立場でも、患者さんのために何ができるかを考え、日々成長していこうとする気持ちです。この記事を読んでくださった皆さんが、それぞれの立場でより良い医療を提供できる存在になることを、心から願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が、皆さんの看護の道を歩む上での参考になれば幸いです。