肝硬変という病気は、肝臓が正常に働かなくなる状態です。いろいろな原因で起こりますが、一番多いのはB型やC型の肝炎ウイルスの感染です。その他にも、アルコールの飲みすぎや自己免疫の問題、胆汁の流れが悪くなることなどが原因です。
肝硬変の診断方法
肝硬変を診断するためには、いくつかの検査を行います。ここでは、重要な検査をいくつか紹介します。
- AST(GOT)とALT(GPT)
- 肝細胞のダメージを確認するための検査です。数値が高いと肝臓に問題がある可能性があります。
- 基準値を超えると、肝臓がダメージを受けていることが考えられます。
- アルブミン
- 血液中のタンパク質の一種で、肝臓で作られます。数値が低いと、肝臓の働きが悪くなっていることが考えられます。
- 血小板数
- 肝硬変が進むと、脾臓で血小板が破壊されやすくなり、血小板の数が減ります。
- ビリルビン
- 肝臓の解毒能力が低下するとビリルビンの数値が上がります。黄疸が出る原因です。
- プロトロンビン時間
- 血液が固まるまでの時間を測る検査です。肝臓の機能が低下すると、血液が固まりにくくなり、時間が長くなります。
肝硬変の重症度
肝硬変の重症度は、いくつかの検査結果をもとに評価されます。代表的な方法として、チャイルド-ピュー分類があります。これは、以下のような項目で評価されます。
- ビリルビンの値
- アルブミンの値
- プロトロンビン時間
- 肝性脳症の有無
- 腹水の量
これらの項目に点数をつけて、総合得点で肝硬変の重症度を評価します。点数が高いほど、重症であることを意味します。
肝硬変の治療方法
肝硬変の治療は原因によって異なります。ウイルス性の肝炎が原因の場合、抗ウイルス薬を使います。アルコールが原因の場合は、飲酒をやめることが重要です。また、肝臓の負担を減らすための食事療法や、合併症を防ぐための治療も行います。
日常生活で気をつけること
肝硬変の治療には、日常生活の改善も欠かせません。以下の点に注意しましょう。
- 食事に気をつける
- 高タンパク、低脂肪の食事を心がけましょう。
- 塩分を控えめにして、むくみを防ぎます。
- アルコールを避ける
- 肝臓に負担をかけるので、アルコールは避けましょう。
- 定期的な検査を受ける
- 肝機能の状態をチェックするために、定期的に医師の診察を受けましょう。
まとめ
肝硬変は、肝臓の働きが悪くなる病気です。いくつかの検査で診断し、原因に応じた治療を行います。日常生活でも、食事やアルコールに気をつけ、定期的な検査を受けることが重要です。早期に発見して適切な治療を行うことで、肝硬変の進行を防ぎ、健康を維持することができます。