こんにちは!今日は妊娠中に起こる病気の中でも特に気をつけたい妊娠高血圧症候群について、できるだけ詳しく、でもわかりやすく説明していきたいと思います。
まずは深呼吸して、ゆっくり読んでいきましょう。難しい言葉も出てきますが、一つずつ理解していけば大丈夫です!
そもそも妊娠高血圧症候群って何?
妊娠高血圧症候群(医者さんはPIHと呼びます)は、お母さんのお腹に赤ちゃんがいる時に起こる病気です。簡単に言うと、妊娠5ヶ月(20週)以降にお母さんの血圧が高くなってしまう病気です。
普通の人の血圧は、120/80mmHg(ミリメートルエイチジー)くらいです。でも、この病気になると140/90mmHg以上に上がってしまいます。血圧が高くなると、体にいろんな変化が起きてきます:
- 頭がズキズキ痛くなる
- 目がチカチカする
- 手や足がパンパンにむくむ
- おしっこに蛋白質が出てくる
- お腹の赤ちゃんの成長が遅くなることがある
これって怖い病気なの?と思う人もいるかもしれません。実は、放っておくとお母さんと赤ちゃん両方に悪影響が出る可能性がある、とても大事な病気なんです。
どんな人がなりやすいの?
妊娠高血圧症候群は、誰でもなる可能性があります。でも、特に次のような人は要注意です:
1. 初めてお母さんになる人
初めての妊娠は体が慣れていないので、なりやすいんです。
2. 年齢が高めの妊婦さん
- 35歳以上で初めて妊娠する人
- 40歳以上で妊娠する人
は特に気をつける必要があります。
3. 体型に特徴がある人
- 太り気味の人(BMIが25以上)
- 身長が低めの人
4. 特別な妊娠の人
- 双子や三つ子を妊娠している人
- 人工授精や体外受精で妊娠した人
5. 家族に特徴がある人
- 高血圧の人がいる家系
- 妊娠高血圧症候群になったことがある人がいる家系
病気の種類について詳しく解説
妊娠高血圧症候群には4つの種類があります。一つずつ詳しく見ていきましょう:
1. 妊娠高血圧腎症
これが一番よく見られるタイプです。
- 特徴:
- 血圧が高くなる
- おしっこに蛋白質が出る
- むくみがひどい
- 赤ちゃんが生まれた後は自然に良くなっていく
- 注意点:
- 定期的な検査が必要
- 塩分制限が大切
- 安静にする必要がある
2. 妊娠高血圧
血圧だけが問題になるタイプです。
- 特徴:
- 血圧が高くなる
- おしっこは正常
- むくみは軽い
- 注意点:
- 血圧の管理が特に大切
- 生活習慣の改善が必要
- ストレス管理が重要
3. 重い妊娠高血圧腎症
もともと血圧が高かった人が、妊娠でさらに症状が悪くなるタイプです。
- 特徴:
- もともとの高血圧が悪化
- おしっこの異常も出てくる
- 体の症状が強い
- 注意点:
- すぐに入院が必要なことも
- 薬による治療が必要
- 赤ちゃんへの影響も心配
4. 子癇(しかん)
一番危険なタイプです。
- 特徴:
- けいれんが起きる
- 意識を失うことも
- すぐに治療が必要
- 注意点:
- 絶対に入院が必要
- 24時間監視が必要
- 緊急で赤ちゃんを出さないといけないことも
重症度について詳しく解説
病気の重さは、血圧の高さとおしっこの蛋白質の量でわかります。
軽症の場合
- 血圧:
- 上が140~159
- 下が90~109
- おしっこの蛋白質:
- 少なめ(1日2g未満)
- 症状:
- 軽いむくみ
- 少し頭が痛い
- 少し疲れやすい
重症の場合
- 血圧:
- 上が160以上
- 下が110以上
- おしっこの蛋白質:
- 多め(1日2g以上)
- 症状:
- ひどい頭痛
- 目がチカチカする
- 吐き気がする
- お腹が痛い
- むくみがひどい
治療方法について詳しく解説
治療は症状の重さによって変わってきます。
軽い場合の治療
1. 食事療法
- 塩分制限:
- 1日6g以下
- しょうゆを控える
- 漬物を控える
- インスタント食品を避ける
- バランスの良い食事:
- 野菜をたくさん食べる
- 蛋白質をしっかり取る
- 水分補給を忘れない
2. 生活の工夫
- 休息をしっかり取る:
- 1日2時間は横になる
- 家事を減らす
- 重い物を持たない
- ストレス管理:
- 趣味の時間を作る
- 家族と話す時間を作る
- 困ったことは相談する
3. 定期検査
- 血圧測定:
- 毎日決まった時間に測る
- 記録をつける
- 変化があったらすぐ報告
- おしっこの検査:
- 定期的に検査を受ける
- 異常があればすぐ報告
- 体重測定:
- 毎日同じ時間に測る
- 急な増加に注意
- 記録をつける
重い場合の治療
1. 入院治療
- 完全な安静:
- ベッドで過ごす
- トイレ以外は動かない
- 体力を温存する
- 点滴治療:
- 水分補給
- 栄養補給
- 薬の投与
2. 薬物治療
- 血圧を下げる薬:
- 医師の指示通りに服用
- 副作用に注意
- 効果を確認
- その他の薬:
- むくみを取る薬
- 頭痛を和らげる薬
- 赤ちゃんの成長を助ける薬
3. 赤ちゃんの管理
- 心音チェック:
- 1日何回も確認
- 異常があればすぐ報告
- エコー検査:
- 大きさの確認
- 血流の確認
- 位置の確認
大切な予防方法
予防が何より大切です!次のことを心がけましょう:
1. 毎日の生活習慣
- 規則正しい生活:
- 早寝早起き
- 3食しっかり食べる
- 適度な運動をする
2. 食事の注意点
- 塩分控えめ:
- だし醤油を使う
- 薄味に慣れる
- 出来合いの食事を避ける
- 栄養バランス:
- 野菜を多く食べる
- 魚を週2回は食べる
- 果物も適度に取る
3. 運動の工夫
- 適度な運動:
- ゆっくり歩く
- 軽いストレッチ
- 深呼吸を意識する
- 避けるべき運動:
- ジョギング
- 重い物を持つ運動
- はげしい運動
4. 心の健康
- ストレス管理:
- 趣味の時間を作る
- 友達と話す
- 音楽を聴く
- 休息時間:
- 昼寝をする
- ゆっくりお風呂に入る
- マッサージを受ける
まとめ:これだけは覚えてほしい!
妊娠高血圧症候群は、早く見つけて適切な治療を受ければ、お母さんも赤ちゃんも安全に出産を迎えられます。
最後に大切なポイント3つ
早期発見が命を救う:
- 定期検診は必ず受ける
- 体の変化に敏感になる
- 気になることはすぐ相談
予防が大切:
- 塩分控えめの食事
- 適度な運動
- 十分な休息
周りのサポートを大切に:
- 家族に協力してもらう
- 医師や助産師に相談する
- 友達と情報交換する
お母さんと赤ちゃんの健康が何より大切です。一人で抱え込まず、周りの人に相談しながら、安全な妊娠生活を送りましょう!
心配なことがあったら、すぐにお医者さんや助産師さんに相談してくださいね。みんなであなたの妊娠生活を支えていきます!