下痢の看護計画を立てるときに困った経験はありますか。
実習や課題で調べたとき、どこにも同じような内容ばかりで「もっと実に使えるものが欲しい」と感じたことがある方は多いと思います。
今回はそのような悩みに対して、実習や国試の勉強にも役に立てる内容にまとめてきました。
読んで少しでも「やっと分かった」という気持ちに近づけてくれたら嬉しいです。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
下痢とは何か、まず基本を確認しましょう
まず下痢という症状についていくつか確認しておきましょう。
下痢とは、あくまで一般的には1日に3回以上の軟便や液状便が出る状態を指します。
便の回数や性質によって、急性下痢と慢性下痢に大きく分けることができます。
急性下痢は発症から約4週間以内のもので、感染症やアレルギーなど急に起きたものが多い場合です。
慢性下痢は4週間を超えて続く場合で、炎症性腸疾患や機能性胃腸症など長期的な原因が背景にある場合が多いです。
看護学生としては、下痢の種類や原因を分類していくことが実習や課題の中で大切なポイントになっていきます。
まずはこの基本的な分類を頭の中にしっかりと入れておくと、後のケアの流れもつながりやすくなります。
なぜ下痢になるのか、原因を把握しておくことの大切さ
下痢になる原因はさまざまありますが、大きく分けると感染性と非感染性という2つの種類があります。
感染性の原因としては、ウイルス、細菌、原虫などによる感染があります。
例えば、大腸菌やサルモネラによる細菌性腸炎や、ノロウイルスによるウイルス性腸炎などが該当します。
非感染性の原因としては、薬物による副作用、アレルギー反応、炎症性腸疾患、機能性胃腸症、食べ物による過敏反応などがあります。
また、ストレスや不規則な生活習慣も下痢を引き起こすことがあります。
原因を把握しておくことは、ケアの方向性を決めるためとても大切です。
原因が感染性であれば感染対策が優先で、非感染性であれば症状への対策や生活習慣の見直しが必要になっていきます。
ここで間違えると後のケアの流れが大きくズレてきるので、しっかりとこの段階で確認しておきましょう。
身体の中で何が起きているのか、病態生理について理解しましょう
下痢の病態生理についても少し確認しておきましょう。
下痢の仕組みとしては、大きく3つの種類に分類されます。
分泌性下痢と吸収障害性下痢と浸透性下痢です。
分泌性下痢とは、腸壁から液体が過度に分泌されるによる下痢のことで、感染性腸炎や炎症性腸疾患などで起きます。
吸収障害性下痢とは、腸道での栄養や水分の吸収がうまくいかないによる下痢のことです。
浸透性下痢とは、腸道内に水分を引き寄せる物質が増えるによる下痢で、乳糖不耐症や過敏性腸症候群などで起きることがあります。
これらの病態を理解しておくと、患者さんの症状の原因やケアの視点がつながっていきやすくなります。
病態生理は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ読んでいくと分かっていきますよ。
下痢のある患者さんに起きる合併症について
下痢が続く場合には、さまざまな合併症が起きやすくなります。
まず代謝的な問題として、脱水症や電解質不均衡が起きやすいです。
下痢は水分やナトリウム、カリウムなどの電解質を大量に失うことがあり、電解質不均衡になると心臓や神経にも影響が出る場合があります。
栄養面では、下痢が続くと栄養の吸収がうまくいかず、栄養不足になることがあります。
肛門周辺の皮膚が何度も刺激されて皮膚炎になることもあります。
これらの合併症を防ぐためにも、早期にケアを始めていくことが大切です。
下痢のある患者さんは体の中がかなりダメージを受けている場合が多いので、しっかりと観察していくことが求められます。
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看護目標を立てましょう、長期目標と短期目標について
下痢の看護計画の中で目標を立てるときは、長期目標と短期目標に分けて考えていきます。
長期目標としては、患者さんが下痢の原因を理解し、自己管理を続けられるようになることを目標とします。
数週間から数ヶ月のスパンで達成を目指す目標です。
短期目標としては、以下の3つを立てることが多いです。
まず、患者さんが脱水症の症状を気づいて、水分補給を適切に行えるようになることを目標とします。
次に、患者さんが自己観察を続けて、便の状態や回数を記録できるようになることを目標とします。
そして、患者さんが下痢の原因や対策について他の人に説明できるようになることを目標とします。
これらの目標を立ててから、次のケアの内容へと進んでいきます。
目標を書くときは、患者さん自身が達成できる内容にすることが大切なポイントです。
観察の視点を知っておくと、ケアがやっと分かる気がする
下痢のある患者さんへの観察としては、いくつかの視点で確認していくことが大切です。
便の回数や量、便の性質を観察していきます。
水様便か泥状便か、血便があるかなどを見ていきます。
バイタルサインとして、体温や血圧、脈拍などを確認していきます。
脱水症の徴候としては、口腔内の乾燥や皮膚の張りの低下、肛門周辺の皮膚の状態なども見ていきます。
また、腹痛や吐き気、熱感などの他の症状も確認していきます。
電解質不均衡の徴候としては、手足の痙攣や筋肉の緊張、倦怠感なども観察対象になります。
栄養状態としては、体重や口腔内の状態なども確認していきます。
これらの観察を続けていくことで、患者さんの状態がどう変わっていくかが見えてきます。
最初は何を見ればいいのか分からないと感じるかもしれませんが、少しずつやっていくと感覚がついてきますよ。
具体策としてのケアの内容、治療ケアと看護ケアの流れ
下痢のある患者さんへのケアとしては、3つの視点で考えていきます。
治療ケア、看護ケア、教育ケアです。
治療ケアとしては、医師の指示に基づいて点滴や経口補液の投与を行います。
また、下痢を抑える薬や、感染症の場合には抗生素剤などの薬物療法も行います。
腹部の安楽のためには、腹部温熱や姿勢の調整なども行います。
看護ケアとしては、患者さんの観察を続けていきます。
水分補給の促進として、経口補液やスポーツ飲料などを飲んでもらうよう勧めていきます。
肛門周辺の皮膚ケアとして、下痢後に温水で陰部を清拭し、撥水性のある軟膏やパウダーを塗っていきます。
また、環境の整理として、トイレへのアクセスを楽にすることも看護ケアの一つです。
教育ケアとしては、患者さんに対して下痢の原因や対策について説明していきます。
水分や電解質の補給の大切さを伝え、食事や飲み物の選び方についても指導していきます。
また、症状が続く場合には医療機関を受診するよう伝えていきます。
この3つの視点で考えていくと、ケアの全体像がまとまりやすくなります。
実習で下痢の看護計画を書くときのコツ
実習や課題で下痢の看護計画を書くときに、いくつかのコツがあります。
まず、患者さんの状態を観察しながら、今の患者さんにとって一番大切なのは何かと考えていくことが大切です。
脱水症が進んでいる場合には水分補給が優先で、栄養不足になっている場合には栄養の補給が優先になります。
また、看護計画の目標は患者さん自身が達成できるという視点で書くことが大切です。
さらに、観察の視点やケアの内容も根拠を一緒に考えていくと、レポートの内容がまとまりやすくなります。
実習中は緊張しながら書くことが多いですが、少しずつやっていくと書き方の感覚がついてきます。
完璧じゃなくても大丈夫なので、まず書いてみることを大切にしてください。
まとめ
下痢の看護計画についてのまとめとして、いくつかのポイントを書き残しておきます。
下痢には原因や種類があり、その背景にある病態を理解しておくことが看護計画の土台になります。
脱水症や電解質不均衡、栄養不足、皮膚炎などの合併症を防ぐためにも、早期に観察やケアを始めていくことが大切です。
長期目標と短期目標を立てて、ケアの内容へと進んでいくことが看護計画の基本的な流れです。
治療ケア、看護ケア、教育ケアの3つの視点で考えていくと、ケアの全体像がまとまりやすくなります。
国試や実習で使える内容になっていると思いますので、ぜひ参考にしてください。
今後も看護の勉強に役に立てるような記事を書いていきますので、よろしくお願いします。








