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看護計画

慢性機能性便秘リスク状態の看護計画|評価・援助・指導の実践ガイド

この記事は約6分で読めます。

慢性機能性便秘リスク状態にある患者さんのケアに悩んでいませんか。 病棟で便秘の患者さんが多く、どうすればいいのかと感じている看護師や、実習で便秘リスクのある患者さんを受け持っている看護学生は、少なくないと思います。

この記事では、慢性機能性便秘リスク状態にある患者さんに対する看護計画を、エビデンスに基づいて詳しく解説していきます。 評価の方法や援助の手順、指導のポイントまで、そのままケアに活かせる内容にしているので、ぜひ読んでみてください。

この記事が役に立つのは以下のような方です。 一般病棟や内科・外科で便秘リスクの患者さんをケアする看護師や、実習で便秘のある患者さんを受け持つ看護学生などです。


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慢性機能性便秘とは

まず基本的なところから確認していきましょう。 慢性機能性便秘とは、明らかな器質性疾患がなくても、排便の回数が減ったり、便がとても固くなったりする状態のことです。 一般的には、週に排便が1回以下になっていたり、便が固くなっていて排便に無理をしてしまうことが続いている場合に、この診断に該当します。

慢性機能性便秘は、単に便が出にくいという話ではなく、患者さんの生活全体に影響が出てくるほどの問題になることがあります。 腹部の不快感や痛み、睡眠の障害、気分の低下など、さまざまな場面で支障が出ることがあるので、早めに対応していくことが大切です。


なぜ慢性機能性便秘になるのか

慢性機能性便秘になる原因は、いくつかのものが重なって起きていることが多いです。

食事や水分の摂取が不十分な場合は、腸の動きが鈍くなりやすくなります。 入院中は食欲が落ちていたり、飲み物を減らしているケースも多いので、栄養や水分の状態を確認していくことが必要です。

運動量が少ない場合も便秘になりやすくなります。 入院中や高齢になると、体を動かす機会がどうしても減ってきますよね。 そのため、腸の動きが落ちてしまいやすい状態になっています。

ストレスや精神的なプレッシャーも腸の動きに影響を与えます。 気神経と腸には深いつながりがありますので、心理的なストレスが便秘を引き起こすことがあります。

そのほかにも、薬の副作用が原因になることもあります。 オピオイド系の痛み止めや抗うつ薬、整肠薬などは便秘になりやすい薬の代表です。 患者さんが使っている薬を確認して、便秘との関連を見つけていくことが大切です。


慢性機能性便秘リスク状態の見つかり方

便秘リスク状態にある患者さんは、以下のような状態のときに気づくことが多いです。

入院前から便秘になっていて、下剤を使っていたという方も多いです。 また、入院後に体を動かせなくなった、食事や水分が減った、薬が変わった、といった変化がある場合も、便秘リスクが高くなります。

アセスメントの際には、排便の頻度や便の性状、下剤の使用歴、食事や水分の摂取量、運動の量なども確認していくことが大切です。


慢性機能性便秘リスク状態の看護目標

ここでは、看護計画の中で使えるような目標を設定していきます。

長期目標

患者さんが便秘になる原因を理解し、自分でも対策を続けられるようになり、慢性機能性便秘が起きにくい状態に戻れる。

短期目標

週に2回以上の排便が確認できるようになる。

患者さんが便秘になりやすい食事や生活習慣に気づき、改善していくことができる。

排便に無理や苦痛を感じずに、自分の力で便を出せるようになる。

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観察のポイント

ここでは、便秘リスク状態にある患者さんを観察していくときに確認すべき項目を紹介しています。

排便の状態を確認する

排便の回数や便の性状(ブリストルスケールを使って確認するとわかりやすい)を記録していきます。 最後に便が出た日も確認しておくと、経過を把握しやすくなります。 便の色や血が混じっているかどうかも確認するようにしましょう。 色や出血があると、別の病気が隠れている可能性もあるので、医師に報告していくことが必要です。

腹部の状態を観察する

腹部の張り感や痛みがあるかどうかを確認します。 腸音も聴取して、腸の動きがどうなっているかを把握しておくことが大切です。 腹部が張っていて腸音が弱い場合は、便秘が進んでいる可能性があります。

食事や水分の摂取状況を確認する

毎日の食事や飲み物の量を確認し、栄養や水分が十分に摂れているかどうかを見つけていきます。 特に食物繊維や水分が不足しているとき便秘になりやすくなるので、この点を注目しておくことが大切です。

身体活動量を確認する

患者さんがどのくらい体を動かしているかを確認します。 離床できているか、歩行や起立ができるかどうかなども確認していきます。 活動量が少ないほど便秘になりやすくなるため、できる範囲で体を動かすことが助けになります。

薬の使用と副作用を確認する

使っている薬の種類と副作用を把握しておくことが大切です。 オピオイド系の痛み止めや抗うつ薬、抗コリン薬などは便秘になりやすい薬なので、特に注意していきましょう。 便秘になっている場合は、医師と薬の見直しについて相談していくことも必要です。


援助のポイント

ここでは、便秘リスク状態にある患者さんに対する援助の手順を紹介していきます。

食事と水分の摂取を促す

食物繊維が多い食べ物を活かして、便の量や柔らかさを促進していくことが大切です。 玄米や全粒小麦のパン、野菜や果物など、食物繊maintenance を摂れる食べ物を選んでいきましょう。 また、十分な水分を摂るよう声をかけていくことも重要です。 1日あたり、できる限り8杯以上の水や飲み物を摂るよう促していきます。

体を動かすよう促す

入院中でも、できる範囲で体を動かすことが便秘の対策につながります。 病室内での歩行や起立運動など、医師や看護師と相談して、患者さんに合った活動プログラムを考えていきましょう。 少しずつでも体を動かすことで、腸の動きが戻りやすくなります。

腹部マッサージを行う

腹部マッサージは、腸の動きを促す方法として効果があります。 臍の周りを時計回りに、軽く圧を加えながらマッサージしていくと、腸の動きを促してきます。 患者さんの状態や医師の指示に合わせて行っていきましょう。

便秘薬の投与

医師の指示に従って、便秘薬を投与していきます。 下剤には種類がありますので、患者さんの便の状態に合わせて薬を選んでいくことが大切です。 例えば、便がとても固い場合は便を柔らかくする薬が向いていて、腸の動きが鈍い場合は腸を動かす薬が選ばれることが多いです。

医師に報告していく

便秘が続いていて改善しない場合や、腹部の痛みが強くなっている場合は、医師に報告していくことが大切です。 別の病気が隠れている場合もありますので、早めに報告していくことが必要です。


指導のポイント

便秘リスク状態の患者さんや、その家族には、便秘になりやすい原因や対策について説明していくことが大切です。

便秘になる原因について説明する

なぜ便秘になるのかを分かりやすく説明していくことで、患者さん自身も対策を考えやすくなります。 食事や水分、運動、ストレスなどの関係を、患者さんに合わせた言葉で説明していきましょう。

セルフケアのポイントを伝える

便秘になりやすい状態を防ぐためのポイントを患者さんに伝えていきます。 毎日の食事で食物繊維を意識する、十分に水を飲む、できる範囲で体を動かすなどの具体的なポイントを伝えていきましょう。 退院後も続けられるような習慣になるよう指導していくことが大切です。

便秘になった場合の対処法を伝える

万一便秘になった場合にも、自分でできる対策を知っておくことが大切です。 腹部マッサージの方法や、すぐに医療機関に行くべき場合のサインなどを説明していきましょう。 腹部の痛みが強くなった場合や、血が混じった便が出る場合は、すぐに医療機関に行くよう伝えておくことが大切です。

家族にも説明していく

家属にも便秘になる原因や対策について説明していくことが大切です。 家族が患者さんの食事や生活習慣の面で協力してくれると、便秘になりやすい状態を防ぐのに役立ちます。 患者さんが無理をして便を出そうとしないよう、家族にも伝えておくことが大切です。


まとめ

慢性機能性便秘リスク状態にある患者さんのケアは、原因を見つけて、食事や水分、運動、薬の見直しなどを組み合わせて対応していくことが基本です。 観察やアセスメントを続けながら、患者さんに合わせた看護計画を立てていくことが大切です。 便秘は放置すると悪化していくので、早めに対応していくことが重要です。 この記事で紹介したポイントを活かして、便秘リスク状態にある患者さんに対する看護ケアに取り組んでいってください。

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