「ケーススタディの発表でパワポを作らないといけないけど、何をどうすればいいかわからない」
そんな看護学生さんのために、この記事では2型糖尿病患者さんへのセルフケア支援を題材に、実際のスライド例を9枚すべて画像付きで公開します。
そのまま真似して使えるレベルまで具体化したので、明日提出でも今夜発表でも、この記事を見ながら作れば形になります。
結論:ケーススタディ発表のパワポは8〜10枚・7〜8分が標準
最初に答えを言います。
看護学生の校内発表では、スライド枚数は8〜10枚、発表時間は7〜8分が一般的な目安です。1枚あたり約50〜60秒で説明する計算になります。
これより枚数が多いと早口になって伝わりません。少なすぎると1枚あたりの情報量が増えすぎて読みにくくなります。
迷ったら9枚で組み立てるのが一番安定します。
ケーススタディ発表で必要なスライド構成(全9枚)
ケーススタディのパワポは、次の9枚で組み立てるのが王道です。
| 枚数 | スライドタイトル | 役割 |
|---|---|---|
| 1枚目 | 表紙 | テーマと発表者名を伝える |
| 2枚目 | はじめに | なぜこの事例を選んだか |
| 3枚目 | 患者情報 | 対象者の基本情報 |
| 4枚目 | アセスメント | 看護上の問題点を整理 |
| 5枚目 | 看護計画 | 立案した計画と目標 |
| 6枚目 | 看護の実際 | 実施した内容 |
| 7枚目 | 結果・評価 | 介入の成果 |
| 8枚目 | 考察 | 結果から導いた学び |
| 9枚目 | おわりに・参考文献 | まとめと出典 |
この順番には理由があります。聴き手は「なぜ→誰に→何を→どうやった→どうなった→何を学んだ」という流れで聞いた方が理解しやすいからです。
途中で順番を入れ替えると、聴き手は前の話を思い出しながら聞くことになり、内容が頭に入ってきません。
各スライドに何を書くか|2型糖尿病セルフケア支援の事例で解説
ここからは実際のスライド例を使って、各スライドに何を書けばいいかを具体的に説明します。
事例設定は次の通りです。
- 患者:佐藤太郎さん(仮名)65歳男性
- 診断名:2型糖尿病(HbA1c 9.2%)
- 看護課題:食事療法と運動療法のセルフケア支援
- 受け持ち期間:実習2週間
1枚目:表紙
表紙には次の情報を入れます。
- ケーススタディのテーマ
- 発表者の所属と氏名
- 発表日
タイトルは抽象的すぎても具体的すぎてもよくありません。「2型糖尿病患者へのセルフケア支援」だけだと中身が伝わりません。「ジェネラリストへの一歩を踏み出した男性に対するセルフケア支援の関わり」では長すぎます。
おすすめは「対象者の特徴+介入内容」を25文字程度でまとめる形です。
例:2型糖尿病高齢男性へのセルフケア支援を考えた一例
2枚目:はじめに
「はじめに」では、なぜこの事例を選んだのかを伝えます。
書くべき内容は3つ。
- 選定した背景(実習中にどんな関わりがあったか)
- 先行研究や統計データから見たこの疾患の重要性
- 本研究の目的
ここでありがちな失敗は、いきなり患者さんの話から始めてしまうことです。聴き手が「なぜ今この話を聞かされているのか」を理解できないまま発表が進んでしまいます。
統計データを1つ入れるだけで一気に説得力が増します。例えば「日本の2型糖尿病患者は1,000万人を超え、自己管理の支援は看護の重要課題となっている」のような一文です。
3枚目:患者情報
患者情報は箇条書きで簡潔にまとめます。文章で書くと長くなって読めません。
載せる項目は次の通り。
- 氏名(イニシャルまたは仮名)、年齢、性別
- 診断名、現病歴
- 既往歴
- 家族構成・キーパーソン
- 職業、生活背景
- 入院までの経過
この時点では「事実」だけを書きます。アセスメントや解釈は4枚目に回します。ここで一緒に書いてしまうと、情報の整理ができていない印象を与えます。
個人情報保護のため、本名や具体的な住所は絶対に載せないでください。「Aさん」「佐藤さん(仮名)」など必ず匿名化します。
4枚目:アセスメント
ケーススタディで一番見られるのがこのスライドです。
ゴードンの11の機能的健康パターンやヘンダーソンの14の基本的欲求のうち、看護上問題となったパターンに絞って書きます。すべてのパターンを書こうとすると文字が多すぎて誰も読めません。
ポイントは次の3つ。
- 問題のあるパターンを2〜3個に絞る
- S情報・O情報・分析の流れで書く
- 看護診断(NANDA-I)まで明記する
例えば佐藤さんのケースなら「栄養-代謝パターン」「健康知覚-健康管理パターン」の2つに絞り、「非効果的健康自主管理」という看護診断に落とし込みます。
5枚目:看護計画
看護計画では、立案した目標と具体的な介入内容を示します。
書く順番は次の通り。
- 看護問題(#1、#2の形式)
- 長期目標
- 短期目標
- OP(観察計画)・TP(援助計画)・EP(教育計画)
すべての計画を細かく書く必要はありません。発表で焦点を当てる介入だけを抜粋し、「他にも◯項目立案したが、本発表では□□に焦点を当てる」と一言添えれば十分です。
6枚目:看護の実際
実際にどんな関わりをしたかを、時系列または項目別にまとめます。
ありがちな失敗は、毎日の関わりをすべて書こうとすることです。発表時間は限られているので、特に印象的だった介入を3つ程度に絞ります。
書き方の例:
- 1日目:信頼関係の構築のため傾聴を中心に関わった
- 3日目:パンフレットを用いて食事療法の指導を実施
- 7日目:本人と一緒に1日の食事計画を立案
写真やイラストを入れると一気にわかりやすくなりますが、患者さんが特定される写真は絶対に使ってはいけません。フリー素材のイラストか、自作のフローチャートにします。


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プロが作った参考例があれば、それを見て学べます
✓ 一から考える時間がない → 見本で時短
✓ 完成形の見本で理解したい → プロの実例
✓ 自分の事例に合わせた例が欲しい → カスタマイズ可
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7枚目:結果・評価
介入の結果を、客観的なデータと主観的な反応の両面から書きます。
数値で示せるもの(食事摂取量、血糖値、体重など)はBefore/Afterを比較する形が効果的です。患者さんの言葉(「食事の意識が変わった」など)も引用すると、関わりの成果が伝わりやすくなります。
ここで注意したいのは、結果を盛らないことです。「劇的に改善した」という事例の方が珍しく、教員もそれを期待していません。「目標は一部達成できたが、◯◯については継続課題となった」という正直な書き方の方が評価されます。
8枚目:考察
考察は「結果が出た理由を、文献と自分の関わりから説明する」セクションです。
書き方のテンプレートは次の通り。
- なぜこの結果になったのか(自分の解釈)
- 先行研究ではどう説明されているか(文献の引用)
- 今回の関わりから学んだこと
- 今後の課題
文献の引用がないと「感想文」になってしまうので、必ず1〜2件は引用文献を入れます。
9枚目:おわりに・参考文献
最後のスライドには次の内容をまとめます。
- 本研究のまとめ(2〜3行)
- 看護への示唆
- 参考文献リスト(3〜5件)
参考文献は学校指定の引用形式(APA、バンクーバー方式など)に従ってください。形式が違うだけで減点される学校もあります。
デザインの基本ルール|文字サイズと色は迷わずこれ
スライドの中身がよくても、デザインが崩れていると印象が悪くなります。次のルールだけ守れば失敗しません。
文字サイズ
| 要素 | サイズ |
|---|---|
| 表紙のテーマ | 40〜44pt |
| 各スライドのタイトル | 32〜36pt |
| 本文・箇条書き | 24〜28pt |
| 参考文献 | 18〜20pt |
24pt以下にすると教室の後ろの席から読めません。文字が多すぎて入りきらない場合は、サイズを下げるのではなくスライドを2枚に分けるか内容を削ります。
色使い
色は3色以内に絞ります。
- ベース色(背景):白
- メイン色(タイトル・枠線):濃紺またはダークブルー
- アクセント色(強調):オレンジまたは赤(使うのは1スライドに1〜2箇所だけ)
カラフルにすればわかりやすくなる、というのは誤解です。色が多いほど何が重要かわからなくなります。
フォント
日本語はメイリオまたは游ゴシック、英数字はSegoe UIかArialを使います。明朝体は投影すると線が細くて読めないので避けてください。
すべてのスライドで同じフォントに統一します。
発表時間7〜8分の時間配分
7分の発表時間を9枚のスライドに割り振る目安です。
| スライド | 時間 |
|---|---|
| 表紙〜はじめに | 1分 |
| 患者情報 | 30秒 |
| アセスメント | 1分30秒 |
| 看護計画 | 1分 |
| 看護の実際 | 1分30秒 |
| 結果・評価 | 1分 |
| 考察〜おわりに | 30秒 |
実際にリハーサルをして、時間オーバーする箇所を特定します。多くの場合、アセスメントと看護の実際で時間を使いすぎる傾向があります。
原稿を作る場合は、1分あたり300〜400文字を目安にしてください。早口にならない速度です。
よくある失敗例とその直し方
失敗例①:文字が多すぎる
1枚に10行以上の文字が並んでいるパターン。聴き手はスライドを読むのに必死で発表が頭に入りません。
直し方:1スライド7行以下、1行25文字以内を目安にします。原稿は別途用意して、スライドにはキーワードだけ載せます。
失敗例②:色とフォントがバラバラ
スライドごとに色や書体が違うパターン。デザインが統一されていないと、内容にも自信がない印象を与えます。
直し方:最初に1枚のテンプレートを作り、それをコピーして他のスライドを作ります。色は3色まで、フォントは1種類で固定します。
失敗例③:考察が感想文になっている
「患者さんと関われてよかったです」「看護の難しさを学びました」だけで終わっているパターン。考察ではなく感想です。
直し方:「なぜそう考えたか」を文献を引用して書きます。最低でも1件は文献から引用してください。
失敗例④:結果のグラフが見にくい
3D効果や派手な色使いで、データが読み取れないパターン。
直し方:グラフは2Dで、色は2〜3色まで。比較したい数値を大きく表示し、それ以外は薄い色にします。
提出前のチェックリスト
発表前に必ず次の項目を確認してください。
- 1スライドの文字数は7行25文字以内に収まっているか
- 全スライドでフォントと色が統一されているか
- 文字サイズは本文24pt以上になっているか
- 患者の個人情報が特定される表現はないか
- 参考文献は3件以上掲載されているか
- 発表時間は7〜8分以内に収まっているか
- グラフや図は2Dで見やすくなっているか
- 誤字脱字はないか(特に医学用語)
このチェックリストを通過すれば、提出可能なレベルに到達しています。
どうしても提出に間に合わない時は
ここまで読んでも「自分のケースに当てはめて作り変える時間がない」「もう発表が明日で詰んでいる」という看護学生さんもいると思います。
NCS看護キャリアサポートセンター(カンサポ)では、ケーススタディの発表資料作成を専門的にサポートしています。15年以上の運営実績と800件以上の対応経験があり、情報漏洩は一度もありません。
LINEで「明日発表です」と送ってもらえれば、深夜でも当日でも対応します。
LINE ID: @977jgyje
匿名で相談できますので、まずは気軽に内容を送ってみてください。
まとめ
ケーススタディ発表のパワーポイントは、次の3点を押さえれば形になります。
- 9枚構成で「なぜ→誰に→何を→どうやった→どうなった→何を学んだ」の流れを作る
- 1スライド7行25文字以内、フォント24pt以上、色は3色まで
- 考察には必ず文献を引用する
この記事のスライド例をそのまま参考にして、自分の事例に置き換えれば、見栄えの良い発表資料が作れます。
提出が間に合わない場合や、添削で詰まっている場合は、いつでもLINEで相談してください。








