「最近、パートナーと話し合いができなくなってきた気がする」
「病気になってから、夫婦の関係がぎこちなくなってしまった」
「相手が何を考えているのかわからなくて、すれ違いが続いている」
病気や入院、長期療養、介護といった状況は、パートナー同士の関係性に大きな影響を与えることがあります。
非効果的パートナーシップリスク状態は、まだ関係性が大きく崩れているわけではないものの、このままでは二人のパートナーシップが機能しなくなる危険性がある、という予防的な視点を持った看護診断です。
リスク状態であるということは、今まさに早期に関わることで、関係性の悪化を防げるタイミングにあることを意味しています。
この記事では、非効果的パートナーシップリスク状態の看護計画について、看護目標から観察項目・ケア・教育まで幅広くまとめていきます。
非効果的パートナーシップリスク状態とは
パートナーシップとは、二人が互いを尊重し、支え合い、共通の目標に向かって協力し合う関係性のことです。
夫婦・事実婚・同性パートナーなど、形はさまざまですが、親密な二者関係において互いの役割・コミュニケーション・感情的なつながりが機能していることが、健全なパートナーシップの土台です。
NANDA-I看護診断における非効果的パートナーシップリスク状態は、パートナー間の相互支援や共同的な関係が損なわれる危険性がある状態として定義されています。
疾患の発症・入院・障害・慢性疾患の管理・介護・性機能の変化など、医療場面に関わる多くの状況が、パートナーシップに影響を与える要因になります。
臨床の場では、患者さん本人だけでなく、パートナーも支援の対象として捉えることが、この診断の大切な視点です。
この看護診断が適用されやすい状況
非効果的パートナーシップリスク状態が適用されやすいのは、次のような状況です。
患者さんが重篤な疾患(がん・脳卒中・心疾患など)と診断され、パートナーが介護者の立場になることで、二人の関係性が変化しつつある場面に多く見られます。
性機能に影響を与える疾患や手術(前立腺がん・子宮頸がん・乳がんなど)の後、パートナーとの身体的・情緒的な関係性に変化が生じている場合にも当てはまります。
慢性疾患の長期管理の中で、患者さんへの介護負担がパートナーに集中し、疲弊と不満が生じつつある状況にも適用されます。
精神疾患(うつ病・不安障害・統合失調症など)を持つ患者さんのパートナーが、長年の介護によって感情的な疲弊と孤立を感じている場合にも見られます。
不妊治療や周産期の問題など、生殖に関わる困難がパートナー間の関係性に影響を与えている場合にも検討されます。
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終末期にある患者さんと、別れが近づく中でのパートナーの関係性の変化にも適用されることがあります。
非効果的パートナーシップリスク状態に関連する要因
この看護診断に関連する要因として、以下のようなものが挙げられます。
疾患や障害による身体的な機能変化が、パートナーとの関係性に影響することがあります。
介護役割の変化によって、対等な関係から介護者・被介護者という非対称な関係に移行することが、二人のバランスを崩すことがあります。
コミュニケーション不足や、感情を表現しにくい関係性が、すれ違いを生み出します。
性機能の変化が、パートナーとの親密さに影響を与えることがあります。
経済的な問題や生活環境の変化が、パートナー間のストレスを高くすることがあります。
以前から存在していた関係上の問題が、疾患や入院をきっかけに表面化することがあります。
社会的サポートの乏しさが、二人だけで問題を抱え込む状況をつくります。
看護目標
長期目標
患者さんとパートナーが互いの気持ちと状況を理解し合い、疾患や療養の過程を二人で支え合いながら歩んでいけるようになる。
短期目標
患者さんとパートナーがそれぞれの気持ちや不安を、看護師に言葉で伝えられるようになる。
患者さんとパートナーが互いの状況についての認識を共有し、少なくともひとつの共通した目標を言葉にできるようになる。
患者さんとパートナーが関係性を支えるために取り組める具体的な方法をひとつ以上挙げられるようになる。
観察項目(観察計画)
観察項目では、患者さんとパートナーの双方の状態、そして二人の関係性を多角的に把握することが出発点になります。
パートナーの面会頻度と、面会時の二人のやりとりの様子を観察します。会話が少ない、表情が硬い、どちらかが一方的に話しているといった変化にも注意を向けます。
患者さんがパートナーについてどのような言葉で表現しているかに注意を向けます。「迷惑をかけてばかり」「何を考えているかわからない」「来てくれなくてもいい」といった言葉は、関係性の変化を表している可能性があります。
パートナーが患者さんの状態についてどのくらい理解しているかを確認します。疾患・治療・予後についての認識が患者さんと大きくずれている場合は、情報共有が必要です。
パートナー自身の身体的・精神的な健康状態を把握します。介護疲弊・睡眠不足・食欲の変化・抑うつ症状などがないかを確認します。








