適時破水
適時破水は生理的な現象なので、治療はいらない。
7週以降の前期破水
すでに胎児は成熟しているので、陣痛が発来し、分娩に至ってもとくに治療は必要ない。
ただし、陣痛発来により急速に分娩が進むことがあるので、分娩介助の準備をすぐに行う必要がある。
37週未満の前期破水
胎児の娩出をどのタイミングで行うかによって症例ごとの管理が必要。
いかに胎児に感染を起こさせずに、
かつ胎児が成熟した状態で分娩となるかを考える必要がある。
感染している可能性がある場合は抗生剤を投与し、
分娩の誘導を行う。
感染や胎児仮死などの異常がない場合、
妊娠週数によっては子宮収縮を抑えるために塩酸リトドリン(ウテメリン)を投与する。
胎児の肺の成熟を促進する目的でステロイドを母体に投与することもある。
看護のポイント(ケア)
37週未満の前期破水は長期入院となる可能性がある。
また、早産児を分娩する可能性が高く、新生児がNICUへ入院することも考えられるので、特別なケアが必要。
長期入院によるストレスやベッド上安静によるストレス、早産に対する不安などにたいして看護を行う必要がある。