乳幼児健診システムにおける早期発見
乳幼児健診において発達障害が早期発見される。1歳6ヶ月児健診では精神遅滞、自閉症、ADHDなどが発見される。3歳児健診では軽度精神遅滞、高機能自閉症、アスペルガー障害、学習障害、注意欠陥多動性障害などが発見される。
特に1歳6ヶ月健診が早期発見の際に重要である。次の点に注目する
- 言語発達の遅れ
- 対人関係の遅れ
- 認知発達の遅れ
- 目立つ行動
- 運動発達の遅れ
自閉症の早期発見に1~4が重要である。
フォローアップシステムによる早期対応
- 地域の担当保健師がフォローのキーパーソンとなって発達障害の子供と親を支援して行くだけでなく、地域の連携をとっていくことが重要である。
- 子供の発達がおくれているのに、親が遅れに気づいていなかったり、気づいてはいるが認めたくないという葛藤があったり、個人差としかとらえていないという問題がある。
- 乳幼児健診において問題が見られ、フォローアップシステムを導入する場合は家庭の事情を十分に把握し、決して親を責めるのではなく、親の気持ちを察しながら発達の遅れの内用を具体的に伝える。この際、親が拒否的、無関心、抑うつ状態になる場合がある。親への継続した支援が重要である。
発達障害と家族
- 母親の教育が悪いから発達が遅れたと家族から責められ、母親が抑うつ状態になる場合がある。希死念慮を呈する場合もあり、支援の際には注意が必要である。
- 多動や身辺自立の問題で親が困惑し、児童虐待になる場合がある。
- 思春期に頻発するパニックのために親は疲れきっている。
- 発達障害児の進学、就職について親は困惑している。
- 発達障害の兄弟が、不登校や抑うつ状態になることがある。
- 親なき後の問題に不安になり、親が施設入所に過剰に要求することがある。