骨盤の入り口へ進む前
分娩に進むにあたって、
児の先進部は骨産道に進入していく。
その進入の度合によってその状態を以下のように定義している。
- 浮動:児頭がまだ骨盤の入り口に進入せず浮動している状態
- 固定:児頭の一部が骨盤の入り口に進入しているが、最大経がまだ骨盤の入り口を通過していない状況
- 嵌入:児頭の最大経が骨盤の入り口を通過した状態
第1回旋
第1回旋は横軸回旋である。
骨盤入口では児頭の矢状縫合が骨盤入り口の横経に一致、大泉門と小泉門の高さは同じである。
陣痛が開始すると児頭は前屈し、頤部が胸部に接近して児頭の小泉門が下降する
第2回旋
第2回旋は縦軸回旋だ。
児頭が骨盤内に下降すると小泉門は母体の側方から前方へ、
大専門は後方に向かって回旋する。
矢状縫合は骨盤濶部では斜経に、骨盤峡部あるいは出口部では前後経と一致する。
また、骨盤峡部以下では小泉門が恥骨結合に向かうように回旋する。
第3回旋
第3回旋は横軸回旋であり、伸展運動だ。
児頭が陰門を通過するときに後頭部は恥骨弓下に現れ、頭部は恥骨結合下縁に支えられる。
頤部は胸部から離れ、児頭は反屈伸展し、前頭部が産道後壁を前進する。
後頭部、前頭部、顔面の順に外陰部から娩出される
第4回旋
第4回旋は縦軸回旋だ。
児頭の娩出に続いて肩甲が回旋し、下降する。
児頭娩出直後、胎児の顔面は母体の後方を向いているが、肩甲の回旋に伴って母体大腿の内面を向く。
これが児頭娩出後に母体の股間で行われる外回旋である。
肩甲娩出
前方の肩甲が娩出される。
その後、後方の肩甲が娩出する。
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