看護計画は患者各自のために存在するんだけど、
それを活用するのは看護師たちだよね。
だから、看護スタッフ全員が共通認識できる言語表現をしなければないけないよ。
人によって理解が変わってしまうような相対的な表現(大きい、小さい、普通など)は避けることだね。
可能な限り客観的に正確な判断ができる表現を心がけることだよ。
以下に計画立案時のポイントを書いとくね。
1.目標の記述は、目標領域(認知領域、情意領域、精神運動領域)に適し、達成度が測定できる動詞を使う
認知領域の目標表現(例):述べる、リストをあげる、論じる、見分ける、調べる、記述する、など
情意領域の目標表現(例):表現する、伝達する、聴こうとする、かかわる、価値づける、分かち合う、参加する、など
精神運動領域の目標表現(例):実施する、実演する、練習する、参加する、など
2.目標の設定に当たってはRUMBA(ルンバ)の法則を活用して、患者にとって無理のない目標をたてる
R(Real):現実的な目標であること
U(Understandable):理解できる目標であること
M(Measurable):測定できる目標であること
B(Behavioral):行動できる目標であること
A(Achievable):達成できる目標であること
3.目標達成のための看護介入は、看護援助の方法別に、だれがその看護計画を読んでも同じ行動がとれるように表現する
1)OP、TP、EPの表現を活用して、援助方法を明らかにする
観察する・・・OP(ObservationPlan)
看護処置をする・・・TP(TreatmentPlan)
患者に教育・指導を行う・・・EP(EducationPlan)
2)5W1Hを活用して援助内容を具体化する
だれが(患者自身、看護師、両者が一緒になど)/Who
何を行う看護援助について観察、看護処置、指導の区別もする)/What
なぜ(その看護援助を必要とする理由)/Why
いつ(その看護援助を実施する時機や頻度)/When
どこで(病室内、ベッド上、検査室、廊下など)/Where
どのように(特筆すべき手順、注意点など)/How
4.問題の優先順位の決定に際してマズローのニードの階層を活用する
※なお、患者一人ひとり価値観の多様性があり、①から⑤のニードの優先度は異なることがあるよ
①生理的ニード
②安全のニード
③承認と帰属のニード
④自尊支配のニード
⑤自己実現のニード
計画立案のプロセス
計画立案は以下のように行うんだよ
1.どの問題から解決していくべきかについての優先度を決定する
2.患者に期待される結果としての長期目標(通常数週間以降)と短期目標(数時間あるいは数日以内で、長期目標に到達するための身近な目標)を設定する
目標表現に留意する
3.目標達成のための看護行為を決定し、その方法を具体化する
OP、TP、EPおよび5W1Hで示す
4.患者に期待される結果をもとに、看護行為の評価基準を示す
5.以上を看護計画表に記述する