ゴードンの11の機能的健康パターンに基づくアセスメント。
看護過程の中でも特につまずきやすい部分です。
どこに何を書けばいいのかわからない。
同じ内容を何度も繰り返し書いてしまう。
項目が多すぎて、どこから手をつければいいか見当もつかない。
こうした悩みを抱える看護学生は非常に多いものです。
しかし、ゴードンのアセスメントは、コツさえつかめば驚くほどスムーズに書けるようになります。
この記事では、ゴードンの11項目を理解し、実際にアセスメントを書けるようになるための具体的な方法を解説します。
ゴードンの11の機能的健康パターンとは
まず、ゴードンの11項目がどういうものかを整理しましょう。
ゴードンの機能的健康パターンは、患者の生活全体を11の視点から評価する枠組みです。
健康知覚・健康管理パターン、栄養・代謝パターン、排泄パターン、活動・運動パターン、睡眠・休息パターン、認知・知覚パターン、自己知覚・自己概念パターン、役割・関係パターン、性・生殖パターン、コーピング・ストレス耐性パターン、価値・信念パターン。
これらの項目で患者を多角的に理解することが目的です。
しかし、この11項目を見ただけで圧倒されてしまう学生が多いのも事実です。
大切なのは、これらは評価項目ではなく、患者に向けた質問リストだと考えることです。
なぜゴードンのアセスメントが書けないのか
多くの看護学生がゴードンでつまずく理由は共通しています。
11項目の違いがわからない
活動と睡眠の違いは何か。
認知と自己概念はどう区別するのか。
役割と関係はどちらに書けばいいのか。
このように、項目同士の境界線が曖昧に感じられ、混乱します。
何を書けばいいかわからない
項目名は理解できても、具体的に何を記述すればいいのかがわからない。
患者の情報をどの項目に振り分ければいいのか判断できず、手が止まります。
同じ内容を繰り返してしまう
睡眠不足が活動にも認知にも影響している場合、どこに書くべきか。
結果的に、同じ内容を複数の項目に書いてしまい、まとまりのないアセスメントになります。
ゴードンのアセスメントを書けるようになる3つのコツ
ここからは、ゴードンのアセスメントを実際に書けるようになるための具体的な方法を紹介します。
11項目は質問表だと考える
ゴードンの11項目を難しく考える必要はありません。
これは患者の生活を聞き取るための質問表です。
健康知覚・健康管理パターンなら、患者は自分の健康をどう捉えているか、どんな管理をしているか。
栄養・代謝パターンなら、何をどれくらい食べているか、体重は増減しているか。
排泄パターンなら、尿や便の回数、量、性状はどうか。
活動・運動パターンなら、日常生活でどれくらい動いているか、疲れやすさはあるか。
睡眠・休息パターンなら、何時間寝ているか、眠りの質はどうか。
認知・知覚パターンなら、理解力や記憶力はどうか、痛みはあるか。
自己知覚・自己概念パターンなら、自分をどう思っているか、自信はあるか。
役割・関係パターンなら、家庭や職場での役割は何か、人間関係はどうか。
性・生殖パターンなら、性生活や月経に関する問題はあるか。
コーピング・ストレス耐性パターンなら、ストレスにどう対処しているか。
価値・信念パターンなら、大切にしている価値観や宗教的信念は何か。
このように、それぞれの項目を質問として捉え、その答えを書いていけばいいのです。
重複を恐れない
ゴードンのアセスメントで多くの学生が悩むのが、項目間の重複です。
例えば、睡眠不足が活動量の低下につながっている場合、どちらに書くべきか。
答えはシンプルです。重複してもいいのです。
主となる問題がある項目に詳しく書き、関連する項目には簡潔に触れる程度で構いません。
睡眠不足が主な問題なら、睡眠・休息パターンに詳しく書く。
活動・運動パターンには、睡眠不足の影響で活動量が低下していると一言添えるだけで十分です。
完全に分けようとするから混乱します。
人間の生活は複雑で、すべてが相互に関連しています。
重複を気にせず、患者の状態を素直に記述していきましょう。
使える文章パターンを持つ
ゴードンのアセスメントには、繰り返し使える文章パターンがあります。
これらの型を覚えておくと、どんな事例でもスムーズに記述できます。
栄養・代謝パターンの例。
食事摂取量は1日3食、全量摂取できているが、栄養バランスへの理解は不十分である。
体重は安定しており、BMIは標準範囲内だが、水分摂取量がやや少ない傾向にある。
排泄パターンの例。
排尿は1日5回程度、排便は1日1回規則的に行われており、異常は認められない。
ただし、夜間頻尿があり、睡眠の質に影響を与えている可能性がある。
活動・運動パターンの例。
日常生活動作は自立しているが、歩行時にふらつきが見られ、転倒リスクがある。
長時間の活動後には疲労感を訴えており、休息が必要な状態である。
このような定型文を自分の事例に合わせて微調整すれば、アセスメントの骨組みができます。
オリジナリティよりも、まずは形を作ることを優先しましょう。
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11項目それぞれの書き方のポイント
ここからは、11項目それぞれについて、具体的に何を書けばいいかを解説します。
健康知覚・健康管理パターン
患者が自分の健康をどう認識しているか、どんな健康管理をしているかを書きます。
定期通院の有無、服薬状況、健康への関心度、病気への理解などが中心です。
栄養・代謝パターン
食事の内容、量、回数、水分摂取、体重変化、皮膚の状態などを記述します。
食欲不振や体重減少があれば、その原因と影響を考察します。
排泄パターン
排尿・排便の回数、量、性状、規則性を書きます。
便秘や頻尿があれば、生活への影響も含めて記述します。
活動・運動パターン
日常生活動作のレベル、移動能力、疲労感、運動習慣を記載します。
活動制限がある場合は、その原因と程度を明確にします。
睡眠・休息パターン
睡眠時間、入眠・中途覚醒の有無、眠りの質、日中の眠気を書きます。
睡眠障害がある場合は、その影響を他の項目と関連付けて考察します。
認知・知覚パターン
理解力、記憶力、判断力、視覚・聴覚の状態、痛みの有無を記述します。
認知機能の低下があれば、安全管理や意思決定への影響を書きます。
自己知覚・自己概念パターン
患者が自分をどう捉えているか、自尊心や自己効力感について記載します。
病気による身体像の変化や、将来への不安なども含めます。
役割・関係パターン
家庭や職場での役割、人間関係の質、社会的孤立の有無を書きます。
病気による役割の変化や、家族関係への影響も考察します。
性・生殖パターン
性生活の問題、月経の状態、生殖に関する不安などを記述します。
患者のプライバシーに配慮しながら、必要な情報を記載します。
コーピング・ストレス耐性パターン
ストレスへの対処方法、サポート体制、精神的安定度を書きます。
不適応なコーピングがあれば、その改善策を考察します。
価値・信念パターン
患者の価値観、宗教的信念、人生観を記述します。
治療や看護に影響する場合は、その調整方法も含めます。
情報がない項目はどうするか
すべての項目に情報があるとは限りません。
患者の状態や実習期間によっては、情報を得られない項目もあります。
その場合は、特記事項なしと記載して問題ありません。
無理に何か書こうとして、憶測や一般論を並べるほうが危険です。
情報がない項目は潔く飛ばし、情報がある項目を充実させることに集中しましょう。
ゴードンとヘンダーソンの違い
看護学校によっては、ゴードンとヘンダーソンの両方を学ぶこともあります。
この2つの違いを理解しておくと、それぞれの使い分けがしやすくなります。
ゴードンは生活全体を包括的に捉える枠組みです。
患者の健康認識、栄養、排泄、活動、睡眠など、生活のあらゆる側面を評価します。
一方、ヘンダーソンは14の基本的ニードに基づき、未充足のニードを特定します。
ゴードンが生活全体の評価なら、ヘンダーソンはニードの充足度評価と言えます。
どちらが優れているというわけではなく、目的に応じて使い分けることが大切です。
それでもどうしても書けない場合
ここまでの方法を試しても、どうしてもゴードンのアセスメントが進まない場合があります。
情報は揃っているのに、11項目への振り分けがうまくいかない。
文章にする段階で頭が混乱してしまう。
そんなときは、第三者の視点で整理してもらうことが有効です。
ゴードンは、客観的な視点で情報を分類すると一気にクリアになります。
自分では気づかなかった情報の関連性や、適切な項目への振り分け方を学ぶこともできます。
ただし、丸写しは絶対に避けてください。
内容を理解し、自分の言葉で説明できる状態にすることが重要です。
実習指導者からの質問に答えられなければ、かえって評価を下げることになります。
よくある質問
全項目を埋めないといけませんか
情報がない項目は、特記事項なしで構いません。
無理に全項目を埋めようとして、憶測を書くほうが問題です。
ヘンダーソンとゴードンはどう違いますか
ゴードンは生活全体を包括的に評価する枠組みです。
ヘンダーソンは基本的ニードの充足度を評価する視点です。
同じ内容を複数の項目に書いてもいいですか
主となる項目に詳しく書き、他の項目には簡潔に触れる程度で問題ありません。
完全に分けることは現実的ではありません。
まとめ
ゴードンのアセスメントは、最初こそ難しく感じますが、コツをつかめばどんな事例にも対応できます。
11項目を質問表として捉え、重複を恐れず、使える文章パターンを活用する。
この3つを意識すれば、ゴードンのアセスメントはスムーズに書けるようになります。
情報がない項目は無理に埋める必要はありません。
患者の状態を素直に、わかりやすく記述することが何より大切です。
ゴードンは慣れの問題です。
繰り返し書くことで、自然と身につきます。
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