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看護過程精神看護

統合失調症患者の看護過程を精神看護で展開する方法|25歳男性患者の事例で徹底解説

この記事は約15分で読めます。

統合失調症患者の看護過程作成に悩んでいる看護学生の皆さん、こんにちは。

精神看護学における統合失調症の看護過程は、陽性症状・陰性症状への対応、服薬管理、社会復帰支援、家族への支援など、多面的なアセスメントが求められるため、多くの学生が難しく感じるテーマです。

本記事では、統合失調症で医療保護入院となった25歳男性患者の架空事例を用いて、ゴードンの機能的健康パターン別にアセスメントのポイントと看護問題の導き方を具体的に解説します。

この記事を読むことで、統合失調症患者への看護の全体像が理解でき、実習記録作成の参考になるはずです。

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事例紹介|統合失調症で医療保護入院となった25歳男性

患者プロフィール

C氏、25歳男性、無職

診断名:統合失調症

入院形態:医療保護入院(母親の同意)

入院日:5月1日

現在:入院15日目(5月15日)

家族構成

母親(50歳):会社員、反復性うつ病で治療中

兄(28歳):就職して車で30分程度の場所に在住、月1〜2回交流あり

経済状況:母親の扶養、社会保険(家族)

既往歴・生育歴

これまで発達に関して異常を指摘されたことはない

大人しく目立たないタイプだが、友人関係も特にトラブルなし

高校卒業後、自室に引きこもる生活が続く

発症の経緯

高校3年時:心療内科でリスペリドン3mg/日処方されるも、ほぼ服用できず

本人も母親も病気を受け入れられず、服薬と通院を中断

卒業後:自室に引きこもり生活が続く

入院前:被害妄想、幻聴が悪化

母親:「もうだめです、この子と一緒に死のうと思う」と疲弊

急性期閉鎖病棟に医療保護入院となる

入院時の症状

被害妄想:「テレビに見られている」

幻聴:「自分を呼んでいる声がする」「バカにされるような声が聞こえる」

被毒妄想:食事の安全性に関して確認を求める、経口薬の服用拒否

外見:季節に関わらず上半身は厚着、下半身はズボンをまくり上げて素足にスリッパ、ひげや爪が伸びている

意欲低下:現実検討能力の低下、病的体験に左右された行動

身体データ

身長178cm、体重69kg、BMI 21.8(普通体型)

TP 7.0g/dL、Alb 4.2g/dL(正常範囲)

空腹時血糖値88mg/dL、HbA1c 5.6%(正常範囲)

BUN 10mg/dL(正常範囲)

バイタルサイン:異常なく経過

治療内容

リスペリドン錠1mg 1日2回(朝食後1錠、夕食後1錠)

ブロチゾラム0.25mg 1錠(就寝前)

リスペリドン内用液2mL(不穏時頓用)

作業療法参加中

入院経過

入院初日(5/1):保護室収容、被毒妄想により経口薬服用できず

入院2日目(5/2):医師の説明により服薬受け入れ、睡眠改善

入院4日目(5/4):保護室から出てデイルームへ、他患者と交流開始、男性看護師2人介助で入浴

入院8日目(5/8):バイタルサイン異常なく経過

入院15日目(5/15):多床室に移室、作業療法参加(絵を描く、パソコン作業)

ゴードンの機能的健康パターン別アセスメント

2. 栄養

主観的データ(S情報)

この薬大丈夫でしょうか?

客観的データ(O情報)

身長178cm、体重69kg、BMI 21.8

TP 7.0g/dL、Alb 4.2g/dL(正常範囲)

空腹時血糖値88mg/dL、HbA1c 5.6%(正常範囲)

BUN 10mg/dL(正常範囲)

食事はほぼ全量摂取

食事の安全性に関して確認を求める強迫的行動あり

リスペリドンなど抗精神病薬による治療中

アセスメントの要点

【栄養状態】

BMI 21.8で体型は「ふつう」です。

栄養データ(TP、Alb)は正常範囲であり、栄養状態は良好です。

【食事摂取状況】

食事はほぼ全量摂取できています。

しかし、食事の安全性に関して確認を求めるなどの強迫的行動が見られます。

入院初日に見られた被毒妄想が継続していることが考えられます。

【被毒妄想のリスク】

統合失調症患者に被毒妄想は見られることがあります。

被毒妄想は食事摂取不良につながりやすいため、今後も食事摂取量には注意が必要です。

【抗精神病薬の影響】

リスペリドンなどの抗精神病薬は副作用が多い薬剤です。

患者の食欲を増進させ、インスリン抵抗性を高める作用があり、血糖値上昇リスクを高めることが知られています。

高血糖症状により口渇や多飲傾向となることも多くあります。

【血糖値の状態】

空腹時血糖値88mg/dL、HbA1c 5.6%であり、血糖値は正常範囲内です。

BUN 10mg/dLであり、多飲多尿による腎機能障害も見られていません。

問題のない経過です。

看護問題

被毒妄想に関連した摂食不良リスク

4. 清潔・身だしなみ

主観的データ(S情報)

テレビに見られている

自分を呼んでいる声がして行かなければならないと思うときもある

家に帰って仕事を探さなくてはならない、同級生はみんな働いている

客観的データ(O情報)

外見:季節に関わらず上半身は厚着、下半身はズボンをまくり上げて素足にスリッパ、ひげや爪が伸びている

意欲と欲動:病的体験に左右されて行動、現実検討能力が低下

入院4日目(5/4):特に拒むことなく男性看護師2人の介助にて入浴

黙々と頭や体を洗っていたが、耳や足趾など汚れが残り、不十分な部分は看護師が援助

アセスメントの要点

【不適切な身だしなみ】

C氏は季節を問わず上半身に厚着をし、下半身ではズボンをまくり上げ、素足にスリッパを履き、ひげや爪の手入れを怠っています。

これは統合失調症の陰性症状により現実判断能力が低下していることや、陰性症状である意欲低下によるものと考えられます。

【社会生活への影響】

この状態が続くと、TPOの低下によって不潔な外見が他者との交流をさらに困難にします。

将来社会で働くことを希望しているC氏にとっては問題です。

C氏の精神状態の回復に合わせて、服装に関する指導が必要です。

【妄想・幻聴の影響】

C氏はテレビに見られているといった妄想や幻聴に左右される姿が見られています。

無理に入浴を促す行為は、周囲の視線に対する過度の意識と、それに伴う恐怖や不安の増大を招く可能性があります。

C氏の幻聴や妄想に寄り添いながら、それを否定も肯定もしないようにして、ストレスを与えずに入浴を促す必要があります。

C氏が自分から清潔保持に興味を示すことができるように進めていく必要があります。

【清潔行為の困難】

入院4日目には男性看護師2人の介助を受け入浴し、自身で洗身を行うことが可能となっています。

しかし、自己による洗身が十分ではなく、看護師の介助を要しています。

統合失調症に伴う実行機能障害や意欲低下が清潔行為を困難にしていると考えられます。

身体の不潔は感染リスクを高めるため、C氏が自立して清潔を保てるよう、自分でできる部分は積極的に行うことを促す必要があります。

問題なく清潔行動を実行できるまでは、介助を行っていく必要があります。

看護問題

現実検討能力の低下によって不適切な身だしなみであるため、社会生活が困難となるおそれがある

統合失調症に伴う実行機能障害や意欲低下に伴う清潔保持の困難

5. 休息と活動

主観的データ(S情報)

ベッドに早く入って眠るようにしている

客観的データ(O情報)

25歳(青年期)

入院前:病的体験に左右され、睡眠が障害されていた

入院2日目:ヒルナミンの効果で睡眠改善、日中の活動性上がる

部屋の施錠とブロチゾラム服用で9時間ほどの睡眠確保

入院4日目:日中の臥床傾向あり(陰性症状の出現)

入院15日目:作業療法への参加可能、活動性上がる

段階的に個室から多床室へ移動

アセスメントの要点

【睡眠の必要性】

精神疾患の初期や急性期には、妄想などの陽性症状が顕著になり、音に対して敏感になることから、睡眠のバランスが崩れやすく、不眠に陥りやすくなります。

入院患者の多くが睡眠薬の内服により睡眠を確保しています。

不眠が続くと、体力が消耗し、脱力感や倦怠感が現れ、ストレスにより病状が悪化します。

夜間の不眠が続くと、昼夜逆転の生活リズムに陥りやすく、日中の覚醒不良から活動量の低下に陥りやすくなります。

【睡眠の改善】

C氏は青年期にあり、この時期には7〜8時間の睡眠が必要です。

入院前は病的体験に左右され、睡眠が障害されていました。

しかし、入院2日目にはヒルナミンの効果で、不十分であった睡眠が改善され、睡眠がとれるようになっています。

部屋の施錠とブロチゾラムの服用によって、9時間ほどの睡眠が得られています。

【活動性の変化】

入院2日目には日中の活動性が上がり、睡眠への良い影響が得られています。

精神状態の回復に伴い、段階的に個室から多床室へ移動しています。

入院4日目には日中の臥床傾向が見られており、これは陰性症状の出現によると考えられます。

しかし、その後は作業療法への参加が可能となり、活動性が上がっています。

C氏はベッドに早く入ることを心掛けており、自己による睡眠への対処もできています。

【総合評価】

現在、活動と休息については問題はありませんが、変動がある時期であるため今後も様子を見る必要があります。

看護問題

特に問題なし

6. 経済・環境・社会的役割

主観的データ(S情報)

家に帰って仕事を探さなくてはならない、同級生はみんな働いている

客観的データ(O情報)

家族構成:母親(50歳)会社員、反復性うつ病で治療中、兄は就職して車で30分程度に在住、月1〜2回交流あり

卒業後、自室に引きこもる生活が続き、現在は無職

経済面:母親の扶養、社会保険(家族)

外見:不適切な身だしなみ

高校3年時に心療内科でリスペリドン処方されるも、ほぼ服用できず

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本人も母親も病気を受け入れられず、服薬と通院を中断

入院15日目(5/15):焦りを表出、作業療法への参加提案

作業療法では集中して絵を描いたり、パソコンで作業している姿あり

アセスメントの要点

【家族のサポート体制】

母親は反復性うつ病の診断を受けており、精神科クリニックで治療を受けています。

入院前は母親が疾患を受け入れられず、本人も母親も病気を受け入れることができず、服薬と通院を中断しています。

入院時には母親が「もうだめです、この子と一緒に死のうと思う」と話すなど、家族共倒れの状況となっていました。

キーパーソンである母親も精神疾患を有しているため、退院後の自宅での健康管理において問題が生じやすい状況です。

一方で、近所に住む兄が月1〜2回程度交流があることから、C氏の病状や生活状況の把握、一部のサポートを依頼できる可能性があります。

連絡し役割調整を試みる必要があります。

訪問看護やケースワーカーによる支援、デイケアの利用なども検討する必要があります。

【就労への意欲】

働きたいという意志が強いですが、C氏は母親の扶養下にあり、これまで就労経験がなく、今後も就職は困難であることが考えられます。

現実判断能力の低下によって身なりがだらしないなど、対人関係の構築が難しい状態にあります。

【作業療法への参加】

C氏は現在、病院内での作業療法に参加しており、絵を描くことやパソコン作業に集中するなど、問題なく活動に参加できています。

C氏の就労に対する意欲は、退院する上で強みであると言えます。

C氏の就労への意向を支持し、就労移行支援などを利用しながら、退院後の生活をイメージしてもらい、現行の活動を支援することが重要です。

看護問題

母親は反復性うつ病の診断を受けているため、退院後のサポート体制が不十分である

幻聴や現実見当識の障害があるため、社会性が欠如しており、就労が困難である

8. 人との関係の持ち方(コミュニケーション)

主観的データ(S情報)

自分を呼んでいる声がして行かなければならないと思うときもあるが、日中は他の患者や看護師と話していると、自然と気にならなくなることが多いので、そうするようにしている

夕方から夜にかけて、たくさんの声が聞こえてうるさく感じるときがあり、バカにされている感じがしてイライラする

客観的データ(O情報)

生育歴:発達に関して異常を指摘されたことはない、大人しく目立たないタイプだが、友人関係も特にトラブルなし

入院4日目(5/4):保護室から出て看護師を呼んだり、食事をとりにデイルームに出るようになった

デイルームにいる他患者と挨拶を交わすようになった

同年代の他患者と気があった様子で、デイルームで談笑している姿も見られた

デイルームで談笑しているときは、精神症状に左右されたような行動は見られなかった

母親と姉の面会あり、面会中は無言で差し入れのお菓子と飲み物を口にしていた

アセスメントの要点

【コミュニケーション能力】

生育歴に問題がなく、大人しく目立たないタイプだが、友人関係も特にトラブルないことから、コミュニケーションに大きな問題は見られていませんでした。

入院4日目にはデイルームで他患者との交流があり、交友的なコミュニケーションが可能となっています。

【幻聴への対処】

他者とコミュニケーションを取ることで幻聴が減少しています。

日中は他の患者や看護師と話していると、自然と気にならなくなることが多いため、他者と会話するという幻聴への対処法をとることができています。

【被害的幻聴・妄想】

被害的な幻聴・妄想が続いており、周囲の人がC氏に起こっていることを理解できないため、コミュニケーションにおいてトラブルが生じるリスクが高い状況です。

【家族との関係】

C氏の母親と姉との面会があり、家族関係は良好であるため、家族からの受け入れがないことによる疎外感は感じていないと考えられます。

看護問題

被害的な幻聴・妄想が続いており、コミュニケーションにおいてトラブルが生じるリスクが高い

9. 安全

主観的データ(S情報)

テレビに見られている

時折、本当は違う感じで呼ばれたり、バカにされるような声が聞こえる

自分を呼んでいる声がして行かなければならないと思うときもあるが、日中は他の患者や看護師と話していると、自然と気にならなくなることが多いので、そうするようにしている

夕方から夜にかけて、たくさんの声が聞こえてうるさく感じるときがあり、バカにされている感じがしてイライラするので、ベッドに入って早く眠るようにしている

客観的データ(O情報)

病名:統合失調症

薬物治療:リスペリドン錠1mg 1日2回、ブロチゾラム0.25mg 1錠(就寝前)、リスペリドン内用液2mL(不穏時頓用)

入院8日目(5/8):身体的には毎日看護師がバイタルサイン測定し、異常なく経過

入院15日目(5/15):病状は徐々に落ち着き、多床室に移室

アセスメントの要点

【自傷他害リスク】

家ではテレビに見られているなどの注察妄想がありました。

入院15日目の現在も幻聴が聞こえる状態にあり、これがストレスとなっています。

この幻聴は「バカにされている」などの被害妄想へとつながっており、些細なことでのイライラが他者への攻撃や自傷行為へと発展するおそれがあります。

しかし、C氏は幻聴に対し、自分なりの対処法を見出しており、現時点では大きな対人トラブルには至っていません。

C氏が現在多床室で生活しており、他者との交流があることから、幻聴や妄想が原因での暴力リスクに常に警戒する必要があります。

【薬物の副作用】

C氏のバイタルサインは現在安定しており、向精神薬の副作用である起立性低血圧や立ち眩み、めまい、眠気などは見られていません。

しかし、これらの薬物を長期にわたり服用することで、副作用が現れやすくなります。

めまいやふらつきによる転倒・転落事故に注意が必要です。

看護問題

幻聴・妄想があり、自傷他害リスクがある

10. 健康認識・健康管理

主観的データ(S情報)

この薬大丈夫でしょうか?

客観的データ(O情報)

母親(50歳)会社員、反復性うつ病で治療中

入院までの経過:心療内科で統合失調症の診断、リスパダール内服開始されるも、本人も母親も病気を受け入れられず、服薬と通院を中断

母親:「もうだめです、この子と一緒に死のうと思う」と疲弊、自宅での治療は困難と判断され、急性期閉鎖病棟に母親の同意による医療保護入院

入院初日(5/1):被毒妄想を思わせる訴え、経口からの服用できず

入院2日目(5/2):リスペリドン内服に関してやや不安げに話すことはあったが、医師の説明により服用できるようになった

入院15日目(5/15):服薬に関しては、声をかけないと来ないときがある

アセスメントの要点

【服薬に対する態度】

入院初期にC氏は被毒妄想や医療者への猜疑心から服薬を拒否していました。

入院2日目には医師の説明を経て服薬を受け入れるようになりました。

しかし、現在も看護師からの声かけがないと服薬を忘れがちであり、薬剤治療に対する理解が不十分です。

薬剤の効果と副作用を含め、服薬指導を行う必要があります。

【服薬中断のリスク】

C氏は入院前に自己判断で服薬や通院を中断しており、この行動を退院後にも繰り返す可能性が高い状況です。

服薬を自己中断した背景には、C氏の病識の無さが関係しています。

これは医療保護入院(本人の同意のない入院)となっていることからも明らかです。

【母親の病識】

母親がうつ病を患っており、病識が欠如している状態です。

入院時には「もうだめです、この子と一緒に死のうと思う」と話すなど、家族共倒れの状況となっていました。

キーパーソンである母親も精神疾患を有しているため、退院後の自宅での健康管理において問題が生じやすい状況です。

C氏だけでなく母親も精神疾患の治療を行い、共に病識を獲得することが望ましいです。

看護問題

薬剤治療に対する理解が不足しており、服薬中断の恐れがある

母親も精神疾患を有しているため、退院後の自宅での健康管理において問題が生じやすい

看護問題の優先順位と看護計画

看護問題の明確化と優先順位

優先順位第1位:病識の欠如に関連した服薬中断のおそれ

入院前に自己判断で服薬・通院を中断した経緯

現在も声かけがないと服薬を忘れがち

薬剤治療への理解不十分

退院後の服薬中断リスクが高い

優先順位第2位:被毒妄想に関連した摂食不良リスク

食事の安全性に関して確認を求める強迫的行動

被毒妄想が継続

食事摂取不良につながる可能性

優先順位第3位:統合失調症に伴う実行機能障害や意欲低下に伴う清潔保持の困難

自己による洗身が不十分

看護師の介助を要する

感染リスクの上昇

優先順位第4位:抗精神病薬の内服に関連した排泄障害のリスク

抗精神病薬の副作用

尿閉・便秘のリスク

優先順位第5位:現実検討能力の低下に伴う社会生活の困難

不適切な身だしなみ

幻聴・妄想による行動

コミュニケーショントラブルのリスク

自傷他害リスク

社会性の欠如、就労困難

優先順位第6位:母親がうつ病であることに伴う退院後のサポート不足

母親も精神疾患を有している

病識の欠如

退院後の健康管理に問題が生じやすい

看護計画(優先順位第1位)

看護問題:病識の欠如に関連した服薬中断のおそれ

長期目標

服薬の必要性を理解し、自発的に内服できる

短期目標(評価日:5月22日)

現在内服している薬剤の効果について説明できるようになる

自ら薬を取りに来る行動が見られるようになる

OP(観察計画)

病識の有無とその変化

服薬管理や症状管理の現状

C氏の薬に対する態度や理解度

服薬の様子及び薬の効果や副作用の出現状況

主治医や看護師との関係性(信頼関係の程度)

TP(ケア計画)

看護師の前での内服をC氏に促す

服薬後の行動を観察し、薬剤を隠したり破棄するような行為がないかチェックする

過去の服薬中断の経験を振り返り、その原因を一緒に考え改善策を探る

適切な服薬行動を取った際は、それを認めてC氏を褒める

服薬管理を容易にするためのチェックシートを作成し、記録するよう促す

EP(教育計画)

薬について「いつでも相談してください」と伝える

薬剤師と連携し、C氏が理解できるようわかりやすく薬剤の効果や副作用について説明する

副作用発現時の不安を軽減するため、特に大きな心配をする必要はないと説明する

内服の自己管理方法を指導し、退院後に自立して服薬できるようにしていく

家族面会時や外泊、退院時に母親にも薬物療法の重要性を説明し、理解を深めてもらう

まとめ|統合失調症看護のポイント

統合失調症患者の看護では、陽性症状(幻聴・妄想)への対応、陰性症状(意欲低下・社会性の欠如)への支援、服薬管理、社会復帰支援、家族への支援が重要な柱となります。

本事例のC氏のように、病識が欠如し服薬中断歴がある患者には、服薬の必要性を理解してもらい、自発的な服薬行動を促すことが最優先の看護目標となります。

また、母親も精神疾患を有している場合は、家族全体への支援、兄や訪問看護などの社会資源の活用が不可欠です。

看護学生の皆さんは、このような架空事例を参考にしながら、実際の患者さんの個別性を大切にした看護過程を展開してください。

統合失調症看護は、急性期の症状管理から回復期の社会復帰支援まで長期的な視点が必要であり、患者が地域で安定した生活を送れるよう支援することが看護の重要な役割となります。

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