母性実習前に藁にもすがる思いで買った参考書
看護学生だった私が母性看護学実習を1ヶ月後に控えた頃、先輩から実習記録の大変さを散々聞かされて不安になっていました。
特に母性は他の実習と違って、ウェルネスという独特の視点があるから難しいと言われ、必死で参考書を探していたんです。
そんな時、Amazonで星4.5の高評価を見つけた『ウェルネスの視点にもとづく母性看護過程 第4版』。
2,640円という価格も学生の私には決して安くありませんでしたが、実習を乗り切るためなら仕方ないと購入を決意しました。
レビューには母性実習に役立ったという声もあり、これで実習記録も書けるだろうと期待に胸を膨らませていたんです。
しかし実際に母性実習が始まると、この本だけでは到底対応できない現実に直面することになりました。
この本の本当に良かったところ
まず誤解のないように言っておきますが、この本は母性看護を学ぶ上で本当に価値のある一冊です。
妊娠期から産褥期、新生児期まで7つの正常事例が収載されており、ウェルネスという視点で母性看護を捉える考え方がとても分かりやすく解説されていました。
特に素晴らしかったのは統合図の見やすさです。
妊産褥婦さんの心身の変化と看護のポイントが一目で分かる構成になっていて、病態生理の理解が深まりました。
イラストやデザインも刷新されていて、カラフルで読みやすく、学習のモチベーションが上がります。
母性看護におけるウェルネスとは何かという根本的な考え方を学べたことは、私の看護観を形成する上で本当に役立ちました。
ウェルネス診断の基本的な考え方や、妊産褥婦さんの持つ力を引き出すという視点は、臨床に出てからも活きる知識だと実感しています。
各時期の特徴や観察ポイントも簡潔にまとめられていて、教科書よりもコンパクトで理解しやすかったです。
特にワンポイント・ウェルネスという解説が随所に入っていて、アセスメントを進める上での留意点が具体的に示されていました。
正常分娩の経過を学ぶには、本当に優れた教材だと思います。
母性看護の基礎知識を固めるという意味では、間違いなく良書です。
試験勉強の際にも、この本を何度も読み返して理解を深めました。
しかし実習記録を書く段階で直面した厳しい現実
ところが、いざ実習が始まって記録を書こうとすると、問題が次々と浮かび上がってきたのです。
学校独自のフォーマットには全く対応していない
最大の問題は、この本の記録形式と私の学校の記録用紙が全然違ったこと。
私の学校では情報収集シートがA3サイズで、項目が細かく指定されていました。
妊娠経過、分娩経過、産褥経過、新生児の状態、家族背景、社会的支援など、記入欄が膨大にあったんです。
しかし本に載っている事例は、もっと簡略化されたコンパクトな形式でした。
アセスメントの記載方法も、私の学校が求める詳細さとは程遠い内容だったのです。
さらに困ったのが、ウェルネス診断の書き方です。
本書ではウェルネス志向の看護診断が使われていましたが、私の学校では独自の看護問題の書き方があり、形式が異なっていました。
実習初日に指導者から記録用紙を渡された時、本と全然違うフォーマットを見て愕然としたことを今でも覚えています。
結局、この本の事例を参考にしようと思っても、どこに何を書けばいいのか分からず、先輩に泣きついて教えてもらいました。
正常事例しか載っていないという致命的な弱点
本書に収載されているのは基本的に正常経過の事例のみです。
しかし実習では、何らかのリスクや合併症を抱えた褥婦さんを受け持つことも珍しくありません。
私が受け持たせていただいた褥婦さんは、妊娠高血圧症候群で管理入院されていた方でした。
妊娠糖尿病や前置胎盤、切迫早産で入院している妊婦さんも実習病棟にはたくさんいました。
帝王切開後の褥婦さんも多く、正常分娩とは看護の視点が大きく異なります。
しかし本書では、こうしたハイリスクケースへの対応方法は学べないのです。
実習で受け持った褥婦さんが正常事例と異なる場合、結局は別の資料を探さなければならず、この本だけでは太刀打ちできませんでした。
産後出血のリスクがある方、母子分離となったケース、メンタルヘルスに問題を抱えた褥婦さんなど、様々な状況があるのが臨床の現実です。
母性実習では、こうしたハイリスク事例を受け持つ可能性も十分にあるということを、学生の皆さんには知っておいてほしいです。
アセスメントの根拠が薄くて指導者に怒られた
本書のアセスメントは要点がまとまっていて読みやすいのですが、その根拠となる文献や理論的背景の記載が少なかったです。
実習記録では、なぜそう判断したのかという根拠を明確に示す必要があります。
私は最初、本書を参考にしてアセスメントを書いたのですが、実習指導者から厳しく指摘されました。
なぜこの観察結果からこのアセスメントに至ったのか、その根拠は何か、文献は何を参照したのか。
こうした質問に答えられず、記録の書き直しを何度も命じられたのです。
例えば、産褥期の子宮復古の観察でも、正常値の根拠、異常の早期発見の視点、母子愛着形成への影響など、多角的な視点からのアセスメントが求められます。
授乳指導一つとっても、なぜこの時期にこの指導が必要なのか、母親の心理状態とどう関連するのか、エビデンスに基づいた説明が必要でした。
本書の簡潔な記述では、そこまでの論理的な展開ができず、実習で求められる深さには到達できなかったのです。
結局、医学書院の教科書や文献を何冊も読んで、根拠を補強しなければなりませんでした。
看護計画の具体性が足りなくて困った
本に載っている看護計画も、学生の私にはかなり抽象的に感じました。
実習では、いつ・誰が・何を・どのように実施するのかを明確に記載する必要があるんです。
観察項目だけでなく、観察の頻度や時間帯、正常・異常の判断基準、異常時の対応まで求められました。
しかし本の事例では、そこまでの具体性はありませんでした。
授乳支援にしても、産後何日目のどのタイミングで声かけするのか、どんな言葉で励ますのか、乳房の状態に応じてどう指導を変えるのか。
実習では、受け持ち褥婦さんの個別性を踏まえた、オーダーメイドの計画が必要だったのです。
一般論では全く評価されないという厳しい現実がありました。
私は看護計画を書くのに毎晩3時間以上かかり、睡眠時間を削る日々が続きました。
経過記録の書き方が全く分からなかった
本書では看護過程の展開は示されていますが、日々の経過記録の書き方については詳しく触れられていません。
実習では毎日SOAPで記録を書く必要があるのです。
患者さんの言動をどう記録するのか、客観的データと主観的データの区別、アセスメントはどの程度の詳しさで書くのか。
そういった実践的な部分が不足していて、本当に困りました。
母性特有の観察ポイントや、母子相互作用の記録方法、授乳場面の詳細な記録など、もっと詳しく知りたかったです。
褥婦さんが発した何気ない一言をどう記録に残すのか、それをどうアセスメントに繋げるのか。
こうした実践的なスキルは、この本だけでは身につきませんでした。
母性看護の参考書が実習に使えない根本的な理由
母性実習を経験して、私は一つの真実に気づきました。
母性看護実習の記録様式は、施設や学校によって驚くほど大きく異なるのです。
ウェルネス志向を重視する学校もあれば、従来のNANDA看護診断を用いる学校もあります。
正常分娩を中心に学ぶ実習もあれば、ハイリスク妊婦さんへのケアを重視する実習もあります。
私の学校では独自の記録様式があり、他校の友人と比較しても全然違っていました。
参考書はあくまで一般的な内容を扱っているだけで、あなたの学校の教育方針や実習施設の特性には対応していないのです。
2,640円という決して安くない金額を払っても、実際の記録を書く段階で使えないという厳しい現実があります。
同じ正常分娩でも、学校によって着目すべきポイントや記載すべき内容が全く違うことを、私は身をもって知りました。
母性看護は特に、ウェルネスという独特の視点があるため、学校間の差が非常に大きいと感じました。
学生だった私が本当に必要としていたもの
私も最初はこの本だけで何とかなると思っていました。
でも実際は、実習病棟の助産師さんに何度も質問したり、指導教員から厳しい指摘を受けたりの連続でした。
記録を書くのに夜中までかかり、睡眠時間を削る日々が続き、心身ともに疲弊していきました。
もっと早く知っていれば良かったと後悔したのが、個別対応型の母性看護過程支援サービスの存在です。
卒業してから、後輩たちがこのサービスを使っていると聞いて、本当に羨ましく思いました。
このサービスの素晴らしい点は、あなたの学校専用の記録様式に合わせて、具体的な書き方をアドバイスしてくれること。
ウェルネス型でもNANDA型でも、どちらの枠組みにも対応しています。
正常分娩だけでなく、ハイリスク妊娠や異常分娩、帝王切開後の褥婦さんのケースにも対応可能です。
何より、あなたが受け持った褥婦さんの状況に応じた、完全オーダーメイドの支援が受けられます。
参考書では絶対に得られない、実践的で即戦力になる指導がここにはあります。
母性特有の看護の視点や、母子関係のアセスメント、授乳指導の看護計画など、細かい部分まで丁寧にサポートしてもらえるのです。
経過記録の書き方や、カンファレンスでの発表内容まで、トータルでフォローしてくれます。
学校の評価基準を熟知したサポートなので、指導者から高評価をもらえる記録が書けるようになります。
私が学生時代にこのサービスを知っていたら、どれだけ楽だったかと思います。
まとめ:学生時代の私から後輩たちへのアドバイス
母性看護の参考書は、理論を学んだり試験対策をするには本当に良い教材です。
この『ウェルネスの視点にもとづく母性看護過程 第4版』も、基礎知識を身につけるには最適な一冊だと思います。
しかし、実習記録を完成させるには明らかに力不足なのです。
2,640円の本を買っても結局実習では使えなかったという私と同じ経験をしてほしくありません。
あなたの学校、あなたの実習施設、あなたの受け持ち褥婦さんに合わせた看護過程を一緒に作り上げていく。
そんな寄り添い型のサポートこそが、母性実習を乗り切る最良の方法だと、卒業した今だからこそ強く感じます。
記録に追われて褥婦さんや新生児との関わりが疎かになってしまう前に、効率的な学び方を選択してください。
個別サポートを利用すれば、実習で評価される記録が書けるようになり、自信を持って褥婦さんや新生児と向き合えるようになります。
母性実習は看護実習の中でも特に記録が大変だと言われています。
その負担を少しでも軽くして、本来の目的である患者さんとのコミュニケーションや看護実践に時間を使えるようにしませんか。
学生時代の私が一番欲しかったのは、参考書ではなく、私の状況に合わせた具体的なアドバイスだったのです。







