おかげ様で依頼件数 800 件突破!看護の課題に頭を悩ませていませんか?安心のサポートをご提供します。
おかげ様で依頼件数 800 件突破!看護の課題に頭を悩ませていませんか?安心のサポートをご提供します。

お客様からの

  • 今回も安心して、お願いすることができました。私の言葉足らすの説明にも素早い理解・対応して頂き感謝です。納期も早いので助かります。仕上がりも満足です。
  • 実習記録代行を依頼しました。迅速かつ丁寧な対応で、納期も早く助かりました。仕上がりも素晴らしいです。またリピートします。
  • 母性看護過程の代行をお願いしました。特に難しい課題でしたが、迅速に対応していただき、本当に助かりました。また利用します。
  • 精神看護過程の代行を依頼しましたが、スピーディーに対応していただき本当に助かりました。納期が1日しかなくても24時間以内に仕上げていただきました。
  • 小児看護過程の代行を依頼しました。課題が難しく、納期が1日しかありませんでしたが、24時間以内に仕上がり、非常に助かりました。
  • 学校特有の書き方が求められるヘンダーソン看護過程の代行を依頼しました。難しい様式にもかかわらず、迅速かつ丁寧に対応していただきました。
  • 看護研究の代行を依頼しました。複雑なテーマでしたが、迅速かっ丁寧に対応していたたき、短期間で質の高い仕上がりを受け取りました。またお願いしたいです。

大腸がん患者のゴードンアセスメント:詳細な看護過程と紙上事例

この記事は約7分で読めます。
スポンサーリンク
top

こんにちは、看護学生の皆さん。今回は、大腸がんの術後管理について、ゴードンの機能的健康パターンを活用しながら、具体的な看護過程の事例を詳しく解説します。手術後の感染リスクや人工肛門のケアなど、看護師として直面する課題について深く学んでいきましょう。

大腸がんの概要

大腸がんは、結腸や直腸の内側に発生する悪性腫瘍です。日本人の食生活の欧米化に伴い、近年増加傾向にあります。大腸がんの主な特徴は以下の通りです:

  • 初期段階では自覚症状が乏しい
  • 進行すると血便や便通異常が現れる
  • 早期発見・早期治療が重要
  • 手術、化学療法、放射線療法などの治療法がある
  • 生活習慣(特に食生活)が発症リスクに大きく影響する

大腸がんの進行度は、TNM分類を用いて評価されます:

  • T:原発腫瘍の深達度
  • N:領域リンパ節転移の有無と程度
  • M:遠隔転移の有無

患者紹介と現病歴

患者情報

  • 患者名:Aさん(60歳、男性)
  • 職業:公務員(管理職)
  • 家族構成:妻(55歳)、娘(30歳)の3人家族

既往歴

  • 高血圧症(5年前から内服加療中)
  • 脂質異常症(3年前から食事療法中)

現病歴

Aさんは、半年前から便通異常と血便を自覚していましたが、仕事が忙しく受診を先延ばしにしていました。2か月前に行った健康診断で便潜血陽性を指摘され、精密検査を受けたところ、S状結腸がん(ステージⅡ:T3,N0,M0)と診断されました。主治医から手術の必要性を説明され、入院となりました。

ゴードンのアセスメントによる評価

ゴードンの11の機能的健康パターンに基づいて、Aさんの状態をアセスメントします。

健康知覚・健康管理パターン

  • 健康診断で異常を指摘されても精密検査を受けなかった経緯がある
  • 仕事を優先し、自身の健康管理に対する意識が低い
  • がん検診の重要性を十分に理解していなかった

栄養・代謝パターン

  • 身長:170cm、体重:65kg(3か月で5kg減少)
  • BMI:22.5(正常範囲だが、急激な体重減少に注意)
  • 食事:不規則で、野菜や果物の摂取が少ない
  • 水分摂取:1日1L程度(やや不足気味)

排泄パターン

  • 便通:1日2-3回、軟便~下痢便
  • 血便:週に2-3回程度あり
  • 排尿:問題なし(1日6-7回)

活動・運動パターン

  • 日常生活動作(ADL):自立
  • 運動習慣:ほとんどなし(休日にたまにゴルフをする程度)

睡眠・休息パターン

  • 睡眠時間:平日5-6時間、休日7-8時間
  • 質:仕事のストレスで熟睡できないことがある

認知・知覚パターン

  • 意識清明、認知機能に問題なし
  • がんに関する知識が不足している

自己知覚・自己概念パターン

  • がん告知後、不安と焦りを感じている
  • 仕事への影響を心配している

役割・関係パターン

  • 家族関係は良好
  • 仕事では部下20人を統括する立場にある

セクシュアリティ・生殖パターン

  • 術後の性生活への影響を心配している

コーピング・ストレス耐性パターン

  • 仕事のストレスを飲酒でまぎらわすことが多い
  • がんに対する不安を妻に相談できている

価値・信念パターン

  • 「仕事第一」の価値観を持っている
  • 健康に対する価値観の変化が必要

看護問題の抽出

ゴードンのアセスメントに基づき、以下の看護問題を抽出しました:

  1. 術後感染のリスク状態
  2. 栄養摂取不足
  3. 排泄パターンの変調
  4. 不安
  5. 健康管理に対する知識不足

看護計画と介入

看護問題1:術後感染のリスク状態

目標

  • 短期目標:Aさんの創部に感染の兆候が見られない
  • 長期目標:Aさんが退院後も適切な創部管理を継続できる

看護介入

  1. 創部の観察と管理
  • 1日3回(朝・昼・夕)創部の観察を行い、発赤、腫脹、浸出液の有無を確認
  • ドレッシング材の交換時は無菌操作を徹底
  • 創部の痛みや違和感について、Aさんから情報収集
  1. 感染予防教育
  • 手指衛生の重要性と正しい手洗い方法を指導
  • 創部の清潔保持方法について説明
  1. 全身状態の観察
  • バイタルサインを1日3回測定し、発熱や頻脈などの感染徴候を早期発見
  • 白血球数や CRP 値などの血液検査結果を確認

看護問題2:栄養摂取不足

目標

  • 短期目標:Aさんが術後の食事開始から1週間以内に必要栄養量の80%以上を摂取できる
  • 長期目標:Aさんが退院後も適切な栄養摂取を継続し、体重が安定する

看護介入

  1. 栄養状態の評価
  • 毎日の食事摂取量を記録し、必要栄養量との差を確認
  • 週1回の体重測定を行い、変化をモニタリング
  1. 食事指導
  • 管理栄養士と連携し、Aさんの嗜好を考慮した食事プランを作成
  • 少量頻回食の利点を説明し、実践を促す
  1. 栄養補助食品の活用
  • 必要に応じて、高カロリー・高タンパクの栄養補助食品を提案

看護問題3:排泄パターンの変調

目標

  • 短期目標:Aさんが人工肛門の基本的なケア方法を習得する
  • 長期目標:Aさんが人工肛門を管理しながら、社会生活に適応できる

看護介入

  1. ストーマケア指導
  • ストーマ装具の交換方法を段階的に指導
  • 皮膚トラブルの予防法と対処法を説明
  1. 排泄パターンの確立
  • 排泄物の性状、量、頻度を記録し、適切な装具選択を支援
  • 食事と排泄の関係性を説明し、生活リズムの調整を助言
  1. 心理的サポート
  • ストーマ造設に伴う不安や悩みを傾聴
  • 必要に応じて、ストーマ外来や患者会の情報を提供

看護問題4:不安

目標

  • 短期目標:Aさんが不安を言語化し、医療者と共有できる
  • 長期目標:Aさんが不安に対処するための効果的な方法を見出し、実践できる

看護介入

  1. 傾聴と共感
  • Aさんの不安や心配事を積極的に聴き、受容的な態度で接する
  • 感情表出を促し、Aさんの気持ちを言語化する手助けをする
  1. 情報提供
  • 治療経過や予後に関する正確な情報を、Aさんの理解度に合わせて提供
  • 質問や疑問に丁寧に答え、不確実性を軽減する
  1. リラクセーション技法の指導
  • 深呼吸法やイメージ療法など、簡単なリラクセーション技法を紹介
  • 実践方法を一緒に練習し、効果を確認

看護問題5:健康管理に対する知識不足

目標

  • 短期目標:Aさんが大腸がんと術後の生活管理に関する基本的な知識を獲得する
  • 長期目標:Aさんが健康的な生活習慣を自主的に実践できる

看護介入

  1. 健康教育
  • 大腸がんの病態、治療法、予後について分かりやすく説明
  • 術後の生活上の注意点(食事、運動、ストレス管理など)を指導
  1. 生活習慣改善の支援
  • 禁煙や適度な運動の重要性を説明し、具体的な方法を提案
  • 健康的な食生活のポイントを紹介し、実践をサポート
  1. セルフモニタリングの指導
  • 体重、血圧、排便状況などの自己記録方法を指導
  • 定期的な健康診断やがん検診の重要性を強調

評価

看護計画の実施後、以下の点について評価を行います:

  1. 創部の治癒状況と感染徴候の有無
  2. 栄養摂取量の変化と体重の推移
  3. ストーマケアの自立度と生活への適応状況
  4. 不安レベルの変化と対処行動の獲得
  5. 健康管理に関する知識の向上と実践状況

評価結果に基づき、必要に応じて看護計画を修正し、Aさんの回復と社会復帰を継続的にサポートします。

まとめ

大腸がんの術後管理は、身体的ケアだけでなく、心理的サポートや生活指導など、多岐にわたる看護介入が必要です。ゴードンの機能的健康パターンを活用したアセスメントにより、患者の全人的な理解が可能となり、個別性のある看護計画を立案することができます。

看護学生の皆さんは、この事例を通じて学んだアプローチを、ぜひ臨床実習や将来の看護実践に活かしてください。患者さん一人ひとりの背景や価値観を尊重しながら、エビデンスに基づいた看護ケアを提供することが、私たち看護師の重要な役割です。

今後も知識と技術を磨き続け、患者さんの QOL 向上に貢献できる看護師を目指して頑張りましょう!