小児看護実習で最も難しいのが、乳幼児のゴードン看護過程です。
成人や高齢者とは異なり、乳幼児は自分で症状を訴えることができません。
また、発達段階によって評価すべきポイントが大きく変わります。
この記事では、ゴードンの11の機能的健康パターンを使った乳幼児のアセスメント方法を、パターンごとに詳しく解説します。
小児看護実習で使える具体的な情報収集のポイント、評価の視点、注意点をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
乳幼児のゴードン看護過程の特徴
乳幼児のゴードン看護過程には、成人とは異なる特徴があります。
まず、乳幼児は健康に対する状況を養育者に依存します。
そのため、養育者からの情報が非常に重要になります。
養育者の保健行動と認識、健康に対する考えを評価する必要があります。
また、発達段階に応じた評価が必要です。
乳児と幼児では、評価すべき項目や基準が異なります。
さらに、言語での表現ができないため、観察による情報収集が中心となります。
泣き方、表情、身体の動き、バイタルサインなどから状態を読み取ります。
健康知覚・健康管理パターン
このパターンでは、健康についての自覚認識、健康の維持増進に対する考えや行動を評価します。
乳児の情報収集では、まず出生時の状況を確認します。
在胎週数、分娩状況、アプガースコアなどです。
次に、発達歴・既往歴を確認します。
成長、発達の経過、病気の既往、感染症の有無、受診歴、アレルギーの有無を評価します。
保健行動として、清潔習慣、予防接種の接種状況を確認します。
4種混合、HBV、BCG、日本脳炎、Hib、肺炎球菌、水痘などの接種状況です。
幼児の場合は、健康習慣・保健行動をより詳しく評価します。
沐浴、入浴などの回数、歯磨き、手洗い、うがいの習慣と、それらに対する意識と思いを確認します。
実施の有無、嫌がらずに行うかなども評価します。
健康や身体に対する認知も重要です。
また、養育者の保健行動と認識、健康に対する考えを評価します。
食生活、清潔習慣、サプリメントの使用、養育者の喫煙の有無などです。
子どもが病気の時などの受診行動、保健行動も確認します。
栄養・代謝パターン
このパターンでは、生命維持や発達のための栄養・代謝・栄養状態を評価します。
乳幼児の栄養状態を示すデータとして、身長、体重の増減を確認します。
皮膚、爪、顔色、歯の成長、齲歯の有無なども含みます。
手根骨の発達も評価します。
検査データとして、RBC、Hb、Ht、WBC、TP、Alb、BUN、Na、K、Clなどを確認します。
発達評価指数として、カウプ指数、パーセンタイル値などを使います。
カウプ指数は、乳幼児の栄養状態を評価する指標です。
体重と身長から計算され、肥満や痩せの判定に使われます。
食生活の状況として、授乳、母乳、人工乳、離乳食、幼児食、間食などの内容を確認します。
発達段階に適した栄養形態かを評価します。
食生活パターン、食行動の自立状況も重要です。
食事摂取量として、食欲、普段の摂取量、嗜好、偏食の有無を確認します。
水分出納バランスも評価します。
排泄パターン
このパターンでは、排泄機能、排泄習慣を評価します。
乳幼児の排泄習慣と自立度として、排便、排尿の回数、量、性状、習慣を確認します。
排便、排尿の自立の段階を評価します。
おむつから自立への段階を把握します。
トイレットトレーニングの段階も重要です。
幼児期には、トイレットトレーニングが進んでいるかを評価します。
腹部の状態として、腹部の張り、腸蠕動音などを確認します。
夜尿の状況も評価します。
活動・運動パターン
このパターンでは、活動、運動、レクリエーションを含めた生活全般の活動やその機能や能力を評価します。
乳幼児の運動機能の発達として、粗大運動の発達、微細運動の発達を確認します。
首のすわり、一人立ち、歩行、手指の微細運動などです。
身体の反射も評価します。
遊びとして、遊びの特徴、好きな遊びや活動、お気に入りのものの存在と活動の関係を確認します。
機嫌、活気も重要です。
養育者の遊びへの関わりも評価します。
1日の活動パターンとして、保育園、幼稚園などの通園の有無と活動、日光浴、遊びを確認します。
日常生活習慣の自立状況として、衣服着脱の自立、清潔行動の自立を評価します。
呼吸・循環機能として、呼吸、心拍数、血圧などを確認します。
睡眠・休息パターン
このパターンでは、日常生活を維持するための睡眠、休息の習慣やパターンを評価します。
乳幼児の睡眠習慣として、睡眠時間、睡眠パターンを確認します。
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起床時間、就寝時間、夜泣きの有無です。
睡眠、休息に欠かせないお気に入り、睡眠前の儀式なども評価します。
機嫌、活気も重要です。
家族の睡眠習慣として、家族の睡眠習慣、起床時間、就寝時刻の影響を確認します。
乳幼児の睡眠は、家族の生活リズムに大きく影響されます。
認知・知覚パターン
このパターンでは、認知・知覚の発達や機能を評価します。
乳幼児の感覚器の機能として、視覚、聴覚、嗅覚、触覚を確認します。
視覚では、追視、凝視などです。
聴覚では、音への反応、喃語、発声、言語などです。
触覚では、痛みへの反応などを評価します。
コミュニケーションの手段として、情緒的表現、言語の発達の段階、思いや情緒的表現の方法を確認します。
認知機能として、意識レベル、物事をどのようにとらえているかを評価します。
不快症状とその表現、痛みの有無とその表現も重要です。
人見知りの出現の時期、反応も確認します。
自己知覚・自己概念パターン
このパターンでは、自分自身に対する認識、ボディイメージを評価します。
乳児の自己概念として、他者と自己の区別、身体と外界のとらえ方を確認します。
幼児の自己概念として、他者と自己の区別、自己についての表現を評価します。
ボディイメージも重要です。
幼児期には、自分の身体についての認識が発達します。
役割・関係パターン
このパターンでは、周囲との人間関係や家族関係、家族の中での位置づけ、役割を評価します。
乳幼児の家族の状況として、家族構成を確認します。
祖父母など同居人含め、同胞の有無と関係、家族関係を評価します。
養育者の役割関係性として、養育者への依存段階、養育者の育児行動を確認します。
養育者との関係も重要です。
相互作用、愛着行動、分離不安などを評価します。
愛着行動は、乳幼児の健全な発達に不可欠です。
養育者との安定した愛着関係が形成されているかを評価します。
セクシュアリティ・生殖パターン
このパターンでは、性別、性についての考えや性意識、生殖機能の発達を評価します。
乳幼児の性の意識として、第一次性徴、性別への意識を確認します。
幼児期には、自分の性別を認識し始めます。
コーピング・ストレス耐性パターン
このパターンでは、ストレス状況での反応や対処行動、ストレスへの耐性、自己コントロール状況を評価します。
乳幼児のストレス反応として、ストレスの有無、ストレスに対する反応を確認します。
啼泣、無言、抵抗、怒り、寡黙などです。
子どもの反応に対する養育者の対処方法も評価します。
乳幼児は、ストレスに対して言語で表現できないため、行動や身体反応で示します。
養育者が適切に対処できているかが重要です。
価値・信念パターン
このパターンでは、日常行動の基盤となる価値、信念、目標を評価します。
乳幼児は養育者への依存が大きいため、養育者の価値・信念に影響を受けやすいです。
養育者の価値・信念として、養育者の価値、信条、宗教と養育、保健行動への影響の有無を確認します。
道徳性の発達も評価します。
養育者からの情報収集のコツ
乳幼児のアセスメントでは、養育者からの情報収集が非常に重要です。
養育者との信頼関係を築くことが第一歩です。
養育者は、子どもの健康や発達について不安を抱えていることが多いです。
まず、養育者の話を傾聴し、共感の姿勢を示します。
質問する際は、はいかいいえで答えられる質問だけでなく、具体的なエピソードを聞く質問も有効です。
例えば、お子さんの好きな遊びは何ですか、どんなときに機嫌が悪くなりますかなどです。
また、養育者の育児負担や不安にも目を向けます。
養育者自身の健康状態、睡眠状況、サポート体制なども確認します。
発達段階に応じた評価の重要性
乳幼児のアセスメントでは、発達段階に応じた評価が不可欠です。
同じ月齢でも、個人差が大きいため、標準的な発達の目安を知った上で、個別性を評価します。
カウプ指数、パーセンタイル値などの発達評価指数を活用します。
また、粗大運動、微細運動、言語発達など、各領域の発達を総合的に評価します。
一つの領域だけでなく、全体的な発達のバランスを見ることが重要です。
まとめ
ゴードンの11の機能的健康パターンを使った乳幼児のアセスメントは、小児看護実習の重要な課題です。
乳幼児は自分で症状を訴えることができないため、観察と養育者からの情報収集が中心になります。
発達段階に応じた評価、養育者の保健行動や育児行動の評価も欠かせません。
各パターンで何を評価すべきか、どのような情報を集めるべきかを理解し、実習に臨みましょう。
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