実習前に必死で探して買った症状別の参考書
看護学生だった私が成人看護学実習を2週間後に控えた頃、どの疾患を受け持つか分からない不安で眠れない日々が続いていました。
先輩からは、疾患別の本よりも症状別でアセスメントできる力が必要だと言われ、必死で参考書を探していたんです。
そんな時、Amazonで星4.2の高評価を獲得していた『アセスメント・看護計画がわかる!症状別看護過程』を発見しました。
レビューには分かりやすいという声や、実習中に何度も見直したという評価が並んでいて、これなら大丈夫だと安心したのを覚えています。
2,970円という金額は学生の私には決して安くありませんでしたが、実習を乗り切るためなら必要な投資だと購入を決意しました。
22の症状について、病態生理から看護計画まで解説されているということで、どんな患者さんを受け持っても対応できるだろうと期待していたんです。
でも、実際に実習記録を書き始めたとき、この本だけでは全く太刀打ちできないことに気づいて愕然としました。
結局ほとんど使えなかったという苦い経験は、今でも鮮明に覚えています。
この本の本当に評価できる良い点
まず公平を期すために言っておきますが、この本は症状別アセスメントを学ぶ上で非常に優れた教材です。
発熱、疼痛、呼吸困難、浮腫、悪心・嘔吐など、臨床でよく遭遇する22の症状が網羅されています。
特に素晴らしかったのは、症状が起こるメカニズムを病態生理から丁寧に解説している点。
なぜその症状が現れるのか、身体の中でどんな変化が起きているのかが理解できました。
病態・ケア関連図も非常に見やすく、症状と疾患、検査データ、看護の視点が一目で分かる構成になっていました。
観察ポイントとアセスメントの根拠が示されているのも良かったです。
バイタルサインのどの項目に注目すべきか、患者さんの訴えをどう解釈すればいいのか、基本的な視点が学べました。
看護計画の立案についても、一般的なレベルでは参考になりました。
症状別にケアの方法が示されているので、看護技術の復習にも役立ちます。
カラーで図表も多く、視覚的に理解しやすい構成になっていて、読みやすかったです。
試験勉強や事前学習の際には、この本を何度も読み返して基礎知識を固めました。
症状のメカニズムを理解するという意味では、本当に価値のある一冊だと思います。
教科書だけでは分かりにくい病態生理が、この本ではすっきり理解できました。
しかし実習記録を書く段階で直面した深刻な問題
ところが、いざ実習が始まって記録を書こうとすると、次々と問題が明らかになっていったのです。
学校のフォーマットとは全く違う記録様式
最大の問題は、この本の記録形式と私の学校の記録用紙が全然違ったこと。
私の学校では、ヘンダーソンの14項目に沿った情報収集シートを使用していましたが、この本は症状別のアプローチでした。
症状からアセスメントする視点は分かっても、それを学校の記録用紙のどこに書けばいいのか分かりませんでした。
情報収集の項目も、学校が指定する内容とは異なっていて、そのまま参考にできなかったのです。
ゴードンを使う学校の友人に聞いても、やはり本のフォーマットとは違うと言っていました。
実習初日に指導者から記録用紙を渡された時、本と全然違う様式を見て途方に暮れたことを今でも覚えています。
結局、この本で学んだ知識を、どう自分の学校の記録に落とし込むかで苦労しました。
症状だけでは患者さんの全体像が見えない
本書は症状別のアプローチですが、実習では患者さんを全人的に捉える必要があります。
例えば、私が受け持った患者さんは心不全で呼吸困難がありましたが、同時に糖尿病も持ち、家族関係にも問題を抱えていました。
呼吸困難という症状だけでなく、糖尿病の管理状況、食事療法の実施状況、家族のサポート体制など、多角的にアセスメントする必要がありました。
症状別の本では、こうした患者さんの全体像を捉えるアセスメントの書き方が学べませんでした。
身体面、心理面、社会面を統合してアセスメントする力が求められたのです。
一つの症状だけを深く掘り下げても、それだけでは不十分だということを痛感しました。
アセスメントの文字数が全く足りない
本に書かれているアセスメントは、要点が簡潔にまとめられていますが、学生の記録としては不十分でした。
実習記録で求められる詳細さとは、比較にならないほどの差があります。
本では1つの症状のアセスメントが1〜2ページ程度ですが、私の学校では呼吸困難一つをとっても5〜6ページ書くことを求められました。
患者さんの訴えの詳細、バイタルサインの経時的変化、検査データの推移、病態生理との関連、心理的影響、日常生活への支障など、多面的に記述する必要がありました。
本のレベルでは、実習で求められる深さには全く到達できなかったのです。
先生からは、もっと詳しく書くように何度も指導されました。
検査データの正常値が書かれていない
これは本当に困りました。
本には症状に関連する検査データが提示されていますが、正常値の記載が不十分なのです。
実習記録では、すべての検査データに正常値を併記し、異常値には下線を引いて、その意味を考察する必要がありました。
例えば、呼吸困難の章でSpO2が90%と書かれていても、正常値が96〜99%であることが明記されていませんでした。
そのため、結局は別の資料で正常値を調べなければならず、この本だけでは対応できませんでした。
血液ガス分析の結果も、正常値と比較しながら解釈する必要があるのですが、その基準が書かれていなかったのです。
アセスメントの根拠となるエビデンスが不足
本書のアセスメントを読んでいて感じたのは、根拠となる文献の引用が少ないことです。
実習記録では、なぜそう判断したのかという根拠を、文献を引用して明確に示す必要がありました。
教科書のページ数、ガイドラインの記載、研究論文など、具体的な出典を明記することが求められたのです。
しかし本のアセスメントは、どの文献を参照したのかが不明確で、そのまま参考にすることができませんでした。
私は実習指導者から、すべてのアセスメントに文献の引用を入れるよう厳しく指導されました。
なぜこの症状がこの病態で起こるのか、その機序を文献で裏付ける必要があったのです。
結局、医学書院の系統看護学講座や、各種診療ガイドラインを読み漁ることになりました。
看護理論が使われていない
実習で驚いたのが、看護理論を用いたアセスメントが必須だったことです。
オレムのセルフケア理論、ロイの適応モデル、ゴードンの機能的健康パターンなど、看護理論を用いて患者さんを理解することが求められました。
しかし本書では、こうした看護理論への言及がほとんどありません。
症状のメカニズムは分かっても、それを看護理論に照らし合わせてどう解釈するかが学べなかったのです。
理論的枠組みのないアセスメントは、単なる観察記録に過ぎないと指導者から指摘されました。
患者さんの状態を理論的に説明し、看護介入の根拠とする必要があったのです。
PES形式での看護問題の記述がない
看護診断の基本であるPES形式についても、本書では触れられていません。
PESとは、Problem、Etiology、Symptomsの略で、看護問題を構造化して記述する方法です。
私の学校では、看護問題は必ずPES形式で記載することが求められました。
例えば、心拍出量減少に関連した呼吸困難や倦怠感、といった書き方です。
しかし本の事例では、PES形式が示されておらず、どう書けばいいのか分かりませんでした。
関連因子と症状・徴候を明確に区別して記述する必要があるのですが、その書き方が本からは学べなかったのです。
看護計画の具体性が全く足りない
本に載っている看護計画も、学生の記録としては抽象的すぎました。
実習では、いつ・誰が・何を・どのように実施するのかを明確に記載する必要があります。
観察項目だけでなく、観察の頻度、時間帯、正常・異常の判断基準、異常時の対応まで求められました。
例えば、呼吸状態の観察という項目があっても、朝7時・昼12時・夕方5時・就寝前に観察、SpO2が90%以下または呼吸回数25回/分以上で医師に報告、といった具体性が必要でした。
しかし本の事例では、そこまでの具体性はありませんでした。
ケア計画も一般的な内容にとどまっていて、受け持ち患者さんの個別性を反映した計画立案の参考にはなりにくかったです。
実際の患者さんは複数の症状を持っている
臨床の現実として、患者さんは一つの症状だけを持っているわけではありません。
私が受け持った心不全の患者さんは、呼吸困難だけでなく、浮腫、倦怠感、食欲不振、不眠など、複数の症状を同時に抱えていました。
これらの症状の関連性をどう捉えるか、どの症状を優先してアセスメントするか、そういった判断が求められました。
しかし本は症状ごとに章が分かれているため、複数の症状を統合してアセスメントする方法が学べませんでした。
症状間の関連図を作成する必要もあり、これは本だけでは対応できませんでした。
なぜ市販の参考書では実習記録が書けないのか
実習を経験して、私は重要な事実に気づきました。
看護過程の記録様式は、学校や実習施設によって極めて大きく異なるのです。
症状別アプローチを重視する学校もあれば、疾患別アプローチを基本とする学校もあります。
ヘンダーソンを使う学校、ゴードンを使う学校、NANDAを使う学校、それぞれ記録の書き方が違います。
市販の参考書は、あくまで一般的な内容を扱っているだけで、あなたの学校の教育方針や実習施設の特性には対応していないのです。
2,970円という金額を払っても、実際の記録を書く段階で使えないという厳しい現実があります。
同じ呼吸困難でも、学校によってアセスメントの視点や記録の書き方が全く違うことを、私は身をもって知りました。
症状の知識は得られても、それを実習記録に落とし込む方法は別問題なのです。
学生時代の私が本当に必要としていたサポート
私自身、この本だけでは不安で、結局は先輩に相談したり、指導教員に何度も添削してもらったりしました。
でも、先輩も実習や国試勉強で忙しく、教員からの指摘は厳しくて心が折れそうになることも。
記録を書くのに毎晩深夜2時3時までかかり、睡眠時間は3時間程度。
心身ともに疲弊していく中で、もっと効率的な方法はないのかと悩んでいました。
卒業してから知って本当に悔しかったのが、個別対応型の看護過程支援サービスの存在です。
後輩たちがこのサービスを使っていると聞いて、学生時代の私にも教えてほしかったと心から思いました。
このサービスの素晴らしい点は、あなたの学校専用のフォーマットに合わせて、実習記録の書き方を具体的にアドバイスしてくれること。
ヘンダーソンでもゴードンでも、症状別でも疾患別でも、どの枠組みにも対応しています。
情報収集からアセスメント、看護計画、実施・評価まで、一貫してサポートしてもらえます。
何より、あなたの受け持ち患者さんの状況に応じた、完全オーダーメイドの支援が受けられるのです。
市販の参考書では絶対に得られない、実践的で即戦力になるアドバイスがここにはあります。
学校独自の評価基準を熟知したサポートなので、指導者から高評価をもらえる記録が書けるようになります。
検査データの正常値の記載方法、エビデンスに基づいたアセスメント、看護理論を活用した考察、PES形式での看護問題の記述まで、トータルでサポートしてもらえるのです。
複数の症状を統合したアセスメントの書き方や、症状間の関連図の作成方法も教えてもらえます。
患者さんの全体像を捉えたアセスメント、個別性のある看護計画の立案など、実習で本当に必要なスキルが身につきます。
まとめ:参考書で済ませるか、確実な方法を選ぶか
症状別看護過程の参考書は、病態生理を学んだり試験対策をするには本当に良い教材です。
この『アセスメント・看護計画がわかる!症状別看護過程』も、症状の理解を深めるには優れた一冊だと思います。
しかし、実習記録を完成させるには明らかに力不足なのです。
2,970円の本を買って結局実習では使えなかったという経験は、多くの看護学生が通る道です。
参考書で独学するか、それとも自分の学校に合わせた個別サポートを受けるか。
あなたの学校、あなたの実習施設、あなたの受け持ち患者さんに完全に合わせた看護過程を一緒に作り上げていく。
そんな伴走型のサポートを選ぶという選択肢もあります。
記録に追われて睡眠時間を削り、患者さんとの関わりが疎かになってしまう前に、効率的な学び方を検討してみてください。
個別サポートを利用すれば、実習で評価される記録が書けるようになり、自信を持って患者さんと向き合える時間が増えます。
限られた実習期間を、記録作業だけで終わらせるのか、それとも本来の看護を学ぶ時間にするのか。
どちらを選ぶかは、あなた次第です。







