1日に必要な水分摂取量
まず、正常なIN-OUTバランスを知ることが大事である。
IN(摂取)
成人の1日の飲水量は1500~2000mlである
食事で800mlほど摂取する。
また、水分は身体の中で循環するので、おおよそ200mlである。
OUT(排泄)
まずは尿として1000~1500mlの排泄がある。
便は100mlほど
また、不感蒸泄として700mlが排泄されている。
これらのインアウト(水分出納)バランスを考えて水分を患者に摂取させるといい。
具体的な方法
では実際に患者をどういった風に見ていけばいいのかをご紹介しよう。
水分出納バランス
先ほどご紹介した成人の基本的なインとアウトの数値を念頭に入れアセスメントして行く。
水分摂取量や食事量はもちろん、便や尿の性状なども見ていく。
例えば脱水になると尿比重が増えてくる。また濃縮尿となる。
さらに、発汗の状態、嘔吐の状況、発熱、下痢、これらの症状があれば当然水分と電解質の喪失は大きくなる。
また、痰やぜんそくなどの呼吸器症状も水分喪失の一因となる。
体重変化
脱水の際は体重が減少する。
皮膚状態
ツルゴールなどと呼ばれているが、皮膚の弾力が脱水で変化する。また、乾燥も見られる。
口腔内の状況
口渇や口腔内の乾燥の有無を見る。
疾患の有無
認知症では喉の渇きを認知できなくなるため、水分摂取が消極的になる。
肺疾患では喀痰などにより水分喪失が起きる。
内服
下剤や利尿剤はそれを飲んでない患者に比べて水分喪失は当然増える。
検査データ
Na、K、BUN、Crの値などで電解質バランスを把握し、対応していく。