【目的】
病変に対して、前方から椎間板を摘出することにより脊髄の圧迫を取り除き、固定によって現在あらわれているしびれなどの悪影響を解決する。
【方法】
手術は仰臥位で行う。手術部の頸椎を固定するために頭部を3本のピンで器具を用いて手術台に固定する。左胸鎖乳突筋の前縁をおおよそ手術する脊柱の位置で縦または横に切開する。経動静脈・筋肉を外側、気管・食道を内側によけて、脊柱の前方の筋肉をはがして摘出する椎間板を露出するし、鉗子やドリルで摘出する。摘出する椎間板が2か所以上の時は、その間の骨も摘出する。早期離床のために腸骨を移植する。移植した腸骨は、器具を用いて固定する。
【予後】
神経症状がどの程度改善するかは、疾患・手術前の程度・期間・外傷の有無・年齢などにより異なる。完全に症状がなくなることはなく、特にしびれは残りやすい。
【合併症】
(1)局所合併症
・神経合併症
・腸骨脱転
・感染
・硬膜損傷
・外側大腿皮神経損傷
(2)全身合併症
・麻酔による合併症
・深部静脈血栓症
・輸血による合併症
・夜間せん妄