目的
・陰部の清潔を保つことで、尿路感染のリスクを下げる。
・患者の不快感を消失させる。
・カテーテルをテープで止めている部位の皮膚の観察。
注意事項
・患者は膀胱内留置カテーテルを使用しているので、カテーテルの動きを最小限にし、身体への負担を減らす
・体位変換時、カテーテルと心電図の機械に注意する。
必要物品
・陰部清拭用タオル1枚
・清拭用タオル1枚
・シャワーボトル（38～40℃のお湯）
・ガーゼ７～８枚
・石鹸
・手袋 ４ペア
・新しいオムツ
・尿取りパッド
・水温計
・テープ
・ビニール袋 1枚
方法①排便がない場合
①患者に陰部洗浄を行うことを伝え、了解をとる。
②ベッドを平らにして膝下の枕を外し、布団を外す。
③殿部を両側から支えながら挙げてもらい、ズボンを膝下まで下ろす。
④オムツのテープを外し、尿取りパッドを外し鼠頚部にガーゼを置く。カテーテルを固定しているテープを外す。
⑤1人がシャワーボトルでお湯をかけ、もう1人が石鹸をつけたガーゼで丁寧に陰部を洗浄する。
⑥洗い終わったら、お湯をかけて泡をながし、陰部用タオルで水分をしっかりとふきとる。その間に、もう1人が新しいオムツの上に尿取りパッドを重ねてオムツの準備をする。
⑦左側臥位になってもらい、使っていたオムツを外し、殿部と背部をタオルで拭く。
⑧新しいオムツをあて、殿部の下にオムツを入れ込み、右側臥位になってもらいオムツを引っ張る。
⑨仰臥位になってもらいカテーテルをテープでとめ、オムツの位置を整え、臀部を両側から支えてズボンを元に戻す。
⑩体が全体的に下に下がっているときは、上に移動させる。
⑪布団、膝下の枕を元に戻して環境を整え、患者の表情や呼吸状態の観察を行う。
方法②排便がある場合
方法①の①～③までは同様。
④オムツのテープを外し、まずは陰部に付着した便をティッシュで肛門の方にむかってふき取り、その後左側臥位になってもらい肛門部の便もティッシュでふき取り、尿取りパッドを外す。
⑤仰臥位になってもらい、鼠頚部にガーゼを置き、カテーテルを固定しているテープを外す。
1人がシャワーボトルでお湯をかけて大きな汚れを落とし、もう1人が石鹸をつけたガーゼで陰部を洗浄する。
⑥方法①の⑥～⑪までを同様に行う。
中止基準
・37.5℃以上の発熱が見られる
・呼吸数が25回/分以上のとき
・脈拍数が100回/分以上あるとき
・不整脈があるとき
・血圧が100/-以下のとき
・呼吸困難があるとき
・呼吸困難の症状（チアノーゼ、爪床色・口唇色の異常、四肢冷感、咳嗽）が見られるとき