ナイチンゲールが伝えたかったもの
看護師の役割は「看護の本質」を具現化したもので,その本質は過去から現在まで変わることはないと言われている。
ナイチンゲールはその本質について,「健康を改善したり維持するには自然の力に逆らわないことが人体に好ましい環境を整えていく」と説明している。
例えば
① 換気
② 患者および看護婦の身体の清潔,安静,豊かな環境,共感,朗らかさ
③ 食事の管理
④ 回復を促すための手だて
⑤ 患者を観察すること
などでその代表的な例をいくつかあげたが,特に病院・個人・地域・助産所においてこうした環境が整えられることが望ましいとしている.
ヘンダーソンのいう看護とは
1960 年(ナイチンゲール没後およそ50年)ヘンダーソンは「看護の基本となるもの」を著した.
看護の「機能」は患者の健康の回復と自立を促進させることとしたが,さらに「死」に向かう人も対象に加えた彼女による看護の目的は
「人が健康であった日々とできるだけ違わないよう保つことである」
と述べ,その日常生活を重視した。
ナイチンゲールとヘンダーソンにより遺された「看護の本質と役割」をよく表したものとして抜粋した。
その他の概念規定
1973 年,日本看護協会は看護の「定義」を提示した.
また 1973~1978年にアメリカ看護師協会(ANA)は「看護実践」に焦点を当てた看護業務基準を設定した.
また 1980 年には「看護一社会政策声明」の中で看護を顕在的,潜在的な健康問題に対する人々の応答についての診断と処置であると新しく定義した.
1987 年,国際看護協会(ICN)もヘンダーソンの定義を採択している.このように看護の概念は社会経済や医療の発展に応じて多様化し発展してきた.
色々と話してきたが、今回は看護は実践としての援助なしに看護とはならないことを伝えたいという内容である。
これを見た看護師の皆さんも頭の中だけでなく体を動かして看護に励んでいただきたい。
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