看護過程とは
看護過程は、対象が健康な生活を送るにあたり、障害となっているさまざまな問題を解決するために、看護の科学的思考としての理論的枠組みを活用しつつ、個や集団に適用される技術のことを指します。
かんたんに言うと、病気になった人をどうのように看護すればいいかを体系立てて記述したものが看護過程になります。
また看護過程は、問題解決法でもあり思考プロセスでもあります。
看護師にとって看護過程は、いかなる健康レベルにある対象であっても、看護の視点からその問題を分析し、判断して組織的に系統立てて看護を提供、支援してくれるひとつの問題解決技法なのです。
看護の対象の持つ問題をひとつずつ段階的に解決の方向へ導くためには、先ず何が問題かを明らかにし、問題を解決するための目標・実施計画を立案し、計画に沿って看護援助を実施することが必要であり、またその援助が問題解決に効果的であったか否かを評価することが必須になってきます。
加えて、看護過程は、概念を理解するだけではなく、看護における対象の持つ健康問題を解決する手段として、どのように実践で看護師が活用するかが最も重要です。
看護を実践するにあたり、看護過程の技法を十分に理解すること、そしてその技法を対象に適用することで初めて看護過程の展開が可能になります。
看護過程を展開することの前提には、看護師と対象やその家族との円滑な人間関係が築かれている必要があります。
さらに看護師には、対象の抱えている問題を的確に判断し対処する能力が必要となり、かつ熟練度の高い看護技術が必要です。
看護学生さんにとって実践をしたことがない状態で看護過程を展開するわけですから、ゴードンやヘンダーソンに基づく看護過程の展開はとても難しいものだと思います。
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