看護学生のみなさん、こんにちは!今日は肝硬変の看護過程について簡単に説明しますね。
肝硬変とは、いろいろな原因で肝臓がダメージを受けて、治療せずに進行すると最終的に不可逆的な状態になる病気です。
最近では、ウイルス性肝炎の治療法が進んだり、生活習慣が変わったりして、肝硬変の予後が改善されています。
でも、肝細胞がんや慢性肝不全への対策はまだ大切です。
肝硬変の病理学的な定義では、慢性の肝細胞障害が起こり、結合組織が増えて肝細胞が再生することで肝臓全体に再生結節ができる状態です。
これが肝機能の低下や門脈圧亢進など、いろいろな病態を引き起こします。
原因は多様で、日本ではC型やB型の肝炎ウイルスが主な原因ですが、原発性胆汁性肝硬変や自己免疫性肝硬変など特殊なタイプもあります。
症状は、代謝期ではあまり特有の症状がないけど、非代謝期になると胸水や腹水、黄疸、脳症などが出ます。
他にも、肝腎症候群や特発性細菌性腹膜炎などの合併症もあります。
肝硬変については、このようなことを知っておくといいですよ。
看護の現場で役立つと思います!
以下では実際の事例を通して、学習して行きます。
事例紹介
基本情報
患者:L氏、男性、年齢:50歳
家族構成:47歳の妻(パートタイム勤務)と大学院生と高校生の息子がいる。5人家族。
両親は故人。3人兄弟の次男。
職業:大学卒業後、B企業の営業部長として勤務。
生活様式:不規則な生活習慣、仕事を中心にした生活で、部下からの信頼が厚い。
性格:仕事に熱中しやすく、強い正義感を持ち、ストレスに弱い。
「細かく物事を考える」、妻からの評価。
身体機能:身長161cm、体重60kg。老眼鏡を使用。
入院前の状態
味の濃い食事を好む、肉を好んで食べ、野菜をあまり摂取しない。
外食が多く、食事の時間が不規則。
週に3~4回の飲酒があり、ストレス時には自宅での過度な飲酒。
1日7~8回の排尿、1日3回の排便。
毎日の入浴と朝夕の歯磨きを実施。
健康管理に関する妻のアドバイスを受け入れず、自己判断を優先。
既往歴と診断
既往歴:無し。
診断名:非代償性肝硬変。
平成17年に健康診断で肝機能異常が判明、S病院受診、活動性慢性肝炎と診断。
3ヶ月間の入院治療後、5週間ごとの外来通院で経過観察。
平成21年、肝機能検査の異常、精査で代償性肝硬変と診断、2ヶ月の入院治療。
平成24年3月、感冒症状と腹部膨満、利尿剤により症状軽減。
平成24年6月7日、腹部膨満と下肢浮腫再発、眼球結膜の黄染と痒み、食欲不振あり。
平成24年6月14日、外来受診後の再入院。
ヘンダーソン14項目【栄養】のアセスメント解説【分析・解釈】
患者は「食べる意欲がない」と訴えており、入院1週間前から嘔気と食欲不振が続いていた。
その結果、1週間以上十分な食事摂取ができていない状態であった。
入院後も食事摂取量はわずか6割程度と低く、十分な食事摂取が行われているとは言い難い。
血液検査では、総蛋白4.9g/dL、アルブミン2.1g/dLと、低栄養状態が続いている。
身長と体重に基づく栄養状態の評価では、入院時のBMIは19.8と普通体重範囲内である。
しかし、腹部レントゲンにより腹水が確認されており、日頃の体重が4kg増加しているのは腹水の貯留によるものと考えられる。
したがって、入院時の体重から4kgを差し引いた体重54kgでのBMI18.4は、低体重状態である。
肝硬変による肝機能の低下が栄養代謝の低下に影響し、低栄養状態に至っていた可能性がある。
これらの情報から、患者が必要な栄養を十分に摂取できているとは言えず、必要な栄養が取れているニードは未充足であると判断される。
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